近代初期東アジアにおける『宗教』概念の導入とそのインパクト
[講演会] 馬場紀寿(東京大学・東洋文化研究所)、ディディエ・ダヴァン(国立国文学研究資料館)、藤井淳(駒澤大学)、彌永信美(日仏東洋学会代表幹事)、牧野元紀(東洋文庫)、マルタン・ノゲラ=ラモス(フランス国立極東学院・京都支部)
13:20〜18:00 601号室 日本語 通訳なし
「ドチリナ・キリシタン」1592年、天草、東洋文庫所蔵、国指定重要文化財
近代初期、欧米の世界制覇の流れの中で、キリスト教の布教がアジア各国で拡がった。それに伴い、それまで近‐現代的な意味での「宗教」の観念が存在していなかった東アジアの文化に、「信教の自由」の観念とともに、« religion » に対応する「宗教」概念が導入された。それがそれぞれの文化にどのような影響を与えたか、という問題をさまざまな視点から考察してみたい。
プログラム
13:20 開場
13:30 開会の辞:中谷英明(関西外国語大学、日仏東洋学会会長)
趣旨説明:彌永信美 (日仏東洋学会代表幹事)
13:40 基調講演「19世紀日本における「信教の自由」の問題をめぐる諸観点——カトリック教会の事例を中心に」
マルタン・ノゲラ=ラモス(フランス国立極東学院・京都支部)
14:30 「一つの宗派、複数の宗教? 初期近世臨済宗の変化と「宗教」の一考察」
ディディエ・ダヴァン(国立国文学研究資料館)
15:00 「ベトナムにおける近代的宗教概念の誕生——あるカトリック儒家の言説から」
牧野元紀(東洋文庫)
15:30 休憩
15:45 「近代初期日本および中国における『宗教』という用語の導入について」
藤井淳(駒澤大学)
16:15 「釈宗演と『大乗仏教』概念の形成」
馬場紀寿(東京大学・東洋文化研究所)
16:50 全体討議
18:00 閉会
【司会】中谷英明(関西外国語大学、日仏東洋学会会長)
【ディスカッサント】彌永信美(日仏東洋学会代表幹事)
【主催】日仏東洋学会
【協力】日仏会館フランス事務所
「サンスクリットの妙法蓮華経」、1070年、ネパール、東洋文庫所蔵
日仏東洋学会のご案内はこちらをご覧ください http://www.classics.jp/sofjeo/
シンポジウムのプログラムはこちらからダウンロードできます http://classics.jp/sofjeo/pdf/symposium_programme%20-2017MAR26.pdf