6月
09
2009
  • 共催:PEKEA,日仏経済学会
  • 講演要旨:

    ほぼ2年来、世界はその重大さにおいて大恐慌以来前例がない経済危機に突入した。30年間にわたる超自由主義(ultra-libéralisme)の産物として社会的不正義が経済的無能と結びついている現実を前にして「経済を人間化する」ことはその理論においても実践においてもどのような時より時宜をえたものである。この講演の目的は、経済的分析と倫理学を結合する論理的関係を明らかにすることにある。デイヴィッド・ヒューム、フランソワ・ペルー、アマーティヤ・セン、あるいはノルベルト・ボッビオといった多様な著者たちの省察を手がかりにして、希少さに対して一つの倫理的な意味を付与することを可能にするいくつかの省察の道筋を跡づけることを試みる。

    講師プロフィール:

    ジャン=ポール・マレシャルはレンヌ第2大学経済学准教授。高等師範学校(ENS)およびフランス国立工芸院(Conservatoire national des arts et métiers)でも教鞭を執る。応用数理経済学研究所(ISMEA)の研究員、PEKEAのメンバーであり、研究テーマは経済倫理、持続する発展および認識論である。これらのテーマについて100を超える論文と5冊の著書を著している。著書のうち『より人間的な経済に向けて』(Humaniser l’économie, 2008) はフランス倫理・政治学アカデミー賞を受賞している。

  • 講演テクスト:

関連データ:

» AffichetteJPMarechal.pdf (PDF版講演会案内)

* 日仏会館フランス国立日本研究所主催の催しは特に記載のない限り、一般公開・入場無料ですが、参加にはホームページからの申込みが必須となります。