芸術家の誕生—フランス古典主義時代の画家と社会—
[講演会] ナタリー・エニック (フランス国立科学研究センター)
18:30 - 20:30 1階ホール フランス語
【主旨】
かつて画家や彫刻家も手工業者だった時代があり、手仕事を基本とするその他の労働者と同じように、自分たちの作品を自ら売っていた。なぜ、この »イメージに関わる技術 »は、匿名性のなかで営まれる職人的な仕事にとどまらなかったのだろうか。なぜ、その他の手工業では、こうした »アカデミック化 »が起こらなかったのか。画家のヒエラルキーはどのように形成されたのか。それは、才能、金、顧客、名声、画家のイメージとどう関わっているのか。絵画への眼差しは、時代とともにどう変化したのか。そして、それまで無名だった作家たちにとって、「美術(beaux-arts)」や「芸術家」といった用語は、どのような意味を持つようになったのか・・・。
【プロフィール】
ナタリー・エニックはフランス国立科学研究センターに所属する社会学者。数多くの論文のほか、芸術家や作家の社会的な地位について、30冊以上の著作があり、15カ国語に翻訳されている。
【講師の邦訳著書】
『ゴッホはなぜゴッホになったか : 芸術の社会学的考察』、三浦篤訳 藤原書店, 2005
『芸術家の誕生 : フランス古典主義時代の画家と社会 』、佐野泰雄訳 岩波書店, 2010
『物語のなかの女たち : アイデンティティをめぐって』、内村瑠美子・山縣直子・鈴木峯子共訳、青山社, 2003
【ディスカッサント】 大野芳材(青山女子短期大学)
【主催】 (公財)日仏会館、日仏会館フランス事務所
【助成】 在日フランス大使館
【後援】 日仏美術学会、岩波書店
* 尚、1月11日(土)にも日仏会館501号室でセミナー講演会を予定しております。
http://www.mfjtokyo.or.jp/ja/events/details/415—-.html