講演・討論会シリーズ「建築遺産の復元 : 建築文化と遺産文化 - 日仏の視点」
[Cycle de conférences] - 2025 5月 15 木曜日 - 2025 8月 30 土曜日
近年、フランスと日本の両国において、建築遺産の復元は重要な時事的テーマとなっている。2019年に火災の被害を受けたパリのノートルダム大聖堂や首里城といった特別な復元プロジェクトがその代表例である。しかし、文化遺産の再建という実践自体ははるか昔から存在し、多様な現実を含んでいる（日本では古代建築や伊勢神宮の式年遷宮など。フランスでは戦後の再建や中世の城の再現など）。失われた過去の形態を再現するこれらのプロジェクトは、私たちの過去との関わり方に深い問いを投げかける。また、近年このようなプロジェクトが増加していることから、その方法論的、政治的、歴史的、文化的、経済的、さらには技術的な課題を分析する必要がある。
5回にわたって行われるこの日仏の視点の討論会シリーズでは、両国の豊かな文化的・建築的・遺産的歴史を取り上げ、日仏の専門家同士の議論と交流の場を提供することを目指している。
*全ての講演はフランス語および日本語で行なわれ、日仏同時通訳がつきます。
1. 5/15（木）「 遺産復元のための主要な国家プロジェクト」
パスカル・リエヴォー（フランス文化省）
本中 眞（奈良文化財研究所所長）
2. 5/29（木）「木材による建築遺産の復元」
フランソワ・オジェー（建築家）
大島由起子（建築家、EHESS研究員）
3. 6/27（金）「遺産の復元工事と技術」
ヴァレリー・ネーグル（パリ第1パンテオン・ソルボンヌ大学）
清水重敦（京都工芸繊維大学）
4. 7/11（金）「軍事建築の復元」
ニコラ・フォーシェール（エクス＝マルセイユ大学名誉教授）
麓和善（名古屋大学名誉教授）
5. 8/30（土） 「復元の歴史と理論」
パトリス・グルバン（ノルマンディー国立高等建築学校）
海野聡（東京大学）
【司会】デルフィーヌ・ヴォムシャイド（日仏会館・フランス国立日本研究所）
【主催】日仏会館・フランス国立日本研究所
【協力】東京大学工学部建築学科
【協賛】在日フランス大使館、GIS Asie、クレディ・アグリコル・CIBジャパン