4月
22
2009
  • 講師プロフィール:

    高等師範学校(Cachan)卒業,数学の高等教育教授資格(アグレガシオン)および博士号取得.科学史と音楽にも関心を持ち,これらの分野の相互関係に関する講義を2008年8月まで所属していたオルレアン大学で行ったほか,Ellipses社から著作を出版したばかりである.

  • 講演要旨:

    音楽的調和と世界の調和のあいだの照応という考え方は様々な文化に存在する.同様に,音楽と数字も関係づけられることが多い.中でも地中海世界では注目すべき特徴が認められる.ピタゴラスの登場とともに.演算とある種の音楽的な操作が関連づけられるまでに至ったのだ.数学によって音楽を解釈しようという試みはこうして生まれた.本講演では,古代から中世,さらに19世紀までのいくつかの重要な時代を通して,この考え方によって音楽とは何かという問いだけでなく,音とその知覚の科学的現象についても理解することが可能になったことを検証する.その中でも数学の役割が特に重視される.

* 日仏会館フランス国立日本研究所主催の催しは特に記載のない限り、一般公開・入場無料ですが、参加にはホームページからの申込みが必須となります。