1月
29
2009
  • 協力:日仏哲学会
  • アラン・ルノー氏略歴

    1948年生まれ。高等師範学校出の哲学上級教授資格者、哲学博士。カントやフィヒテ研究から出発し、ロールズやハーバーマスら現代政治哲学との対話を通し、合理主義的理性を現代に復活させる仕事をしている。リュック・フェリーとの共著『68年の思想』(小野潮訳、法政大学出版局)でフーコー、デリダ、ラカンらポスト構造主義の哲学を「現代の反人間主義」として批判、個人・主体・理性を中心とする啓蒙的近代の復権を提唱。『人権から共和主義思想へ』は、リベラリズムの立場に立ちながら、フランスの伝統的政治思想である共和主義を現代的文脈で再生させようとする。編著『政治哲学の歴史』全5巻(1999年)はフランスにおける本格的政治哲学の復活を告げる記念碑的労作。『オルターエゴ―民主主義的アイデンティティの逆説』で、アメリカのリベラル・コミュニタリアン論争を踏まえて、普遍性と差異、自己と他者の問題に取り組み、「穏健な多文化主義」を唱えた。2004年の『正しい政治とは何か』以後は「応用政治哲学」を掲げ、地域語、ライシテ、大学改革、積極的格差是正策など具体的問題に正義論の政治理論を根拠にした公共哲学を展開している。『68‐86 個人の道程』(小野潮訳)『個人の時代―主観性の歴史』(水野浩二訳)『サルトル、最後の哲学者』(水野浩二訳)など多数の邦訳がある。

  • 講演テクスト:

* 日仏会館フランス国立日本研究所主催の催しは特に記載のない限り、一般公開・入場無料ですが、参加にはホームページからの申込みが必須となります。