12月
18
2012

【プロフィール】
精神科医、臨床人間科学博士そして精神分析学者であるHervé Benhamou博士は、入院診療、外来診療の中で、心的トラウマを受けた数多くの患者に接し、治療をし、その非常に多様な症候を見てきた。
以前から日本に関心を持つ博士は、日仏医学シンポジウムを多数共催してきた。またGérard Siary氏と「日本における医学と社会」を共同監修し出版している。フランスの仏日医学会の会長でもある。

【趣旨】
2011年3月11日、日本を襲った災害は、地震、それに誘発された津波、更に原発事故と3つの惨事が初めて重なって起きたという点で、人類の歴史の中でも例のないものであった。その一つだけでも、多かれ少なかれ特殊な心理的影響をもたらすものであるが、ここでは、3つの惨事が次々と起きたために、それは瞬く間に相互に絡み合い、増幅した。講演では、心的発作や不安、ポスト・トラウマティック傷害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、うつ病、自殺行為、身体化、等の ポスト・トラウマティック傷害を詳しく説明、加えて、時には被災地から遠く離れた場所で生活している人にも見られる病的悲哀や罪悪感も取り上げる。
また社会心理学的側面や災害の犠牲者を支援するために取られた治療手段についても触れる。

【講師】 エルヴェ・ベナム(精神科医、仏日医学会会長)
【主催】 在日フランス大使館科学技術部、日仏会館フランス事務所

* 日仏会館フランス国立日本研究所主催の催しは特に記載のない限り、一般公開・入場無料ですが、参加にはホームページからの申込みが必須となります。