フランスの和古書コレクション各所での調査と発見
[講演会] クリストフ・マルケ (フランス国立東洋言語 文化大学、日仏会館・フランス国立日本研究センター)
16:00 - 17:30 1階ホール 日本語 通訳なし
北斎「諸職絵本 新鄙形」 フランス国立図書館蔵 (ゴンクール旧蔵本)
Hokusai, Nouveaux dessins d’architecture, BNF, anc. coll. Goncourt
【趣旨】
フランス革命以前からすでにフランスの王立図書館には和本が収蔵されていた。しかし、和古書の重要なコレクションが形成されたのは19世紀末のジャポニズムが隆盛を極めていた時代であり、そのほとんどが江戸時代の絵入本や画譜であった。フランス各地の図書館や美術館には貴重な和本コレクションがあるが、長年調査されずに眠ったままになっていた。クリストフ・マルケ氏は15年ほど前からフランス各地でさまざまな江戸時代の絵本や浮世絵の展覧会に携わったり(ルアーブル市立図書館1997年、フランス国立図書館2007年と2008年、ルーアン美術館2009年、ナンシー市立美術館2011年、シャンポリオン記念館2013年)、さらに、光琳、橘守国、大岡春卜、北斎、歌麿、鍬形蕙斎、河鍋暁斎などの画譜の翻訳と解説を付した複製本を出版したりして、これらのコレクションに光をあてることに貢献した。そして、コレクションの調査にあたり、多くの重要な発見をした。
【プロフィール】
フランス国立東洋言語文化研究院(通称イナルコ)教授、日仏会館フランス事務所とフランス国立日本研究センター所長。日本近世・近代美術史と出版文化史を専門。日本語の編著に『絵を読む、文字を見る―日本文学とその媒体』(「アシア遊学」2008年)、『日本の文字文化を探る―日仏の視点から』(勉誠出版2010年)等。フランスでは光琳、北斎、歌麿、鍬形蕙斎、河鍋暁斎など数多くの江戸時代の画譜の翻訳と復刻を出版。
【共催】 日仏図書館情報学会、日仏会館フランス事務所
【後援】 ジャポニスム学会
【PDF版のご案内】