11月
08
2019

長い間、原子力エネルギーは、地理的な制約から人類を解放することのできる非空間的なユートピアであるかのように考えられてきた一方、現実には「核の領土」とも呼べる地理的領域を生み、拡大させ続けてきた。原子力エネルギーが内包するリスクが、この産業が地域にもたらす社会的、政治的、人口統計的そして文化的な活力を見え難くしてきたことも事実である。この講演では、フランスとドイツを例に「核の領土」を覆うブラック・ボックスを開き、核産業がどのようにしてそれぞれの地域と結びいているかを検証する。

テヴァ・メイエールはフランスの地理学者で、現在はオート・アルザス大学准教授として経済・社会・芸術・技術研究センター (CRESAT-EA3436) に所属する研究者。ヨーロッパ、オセアニアにおける政治地理学、とくに核の平和利用および軍事利用をめぐる地政学を専門としている。

【司会】レミ・スコシマロ
(日仏会館・フランス国立日本研究所)

【主催】
日仏会館・フランス国立日本研究所

* 日仏会館フランス国立日本研究所主催の催しは特に記載のない限り、一般公開・入場無料ですが、参加にはホームページからの申込みが必須となります。