11月
25
2016

女性の人権、報道・言論の自由、市民のインターネット利用などの度合いによって塗り分けられた世界地図は、ゲイ解放の地図とほぼ一致する、という。LGBT(Lesbian, Gay, Bisexual, Transgender)の権利は今や基本的人権として認識されはじめており、LGBT問題に対する各国の態度はその国の民主主義の成熟度や現代性を測る基準となる。グローバル化・デジタル化により、同性愛者の解放は進んでいる。
 その一方で、同性愛が死罪の国は10か国、違法の国は76か国存在する。マルテル氏は数年にわたって約50か国を調査し、各国のLGBTのおかれている状況を丹念に追ってきた。本講演では、LGBTをめぐる人権の地政学を報告する。

【プロフィール】
フレデリック・マルテル
1967年生。作家・ジャーナリスト。社会学博士。パリ政治学院で教鞭をとる傍ら、書評・文化情報サイトを主催し、ラジオのトーク番組Radio Franceのプロデューサーなども行っている。著書に『超大国アメリカの文化力』、『メインストリーム』、『ゲイの長い行進』、『アメリカ演劇の衰退』ほか。『現地レポート 世界LGBT事情──変わりつつある人権と文化の地政学』が岩波書店より近刊予定。

【司会】坂井セシル(日仏会館・日本研究センター)
【主催】日仏会館フランス事務所
【協力】岩波書店

* 日仏会館フランス国立日本研究所主催の催しは特に記載のない限り、一般公開・入場無料ですが、参加にはホームページからの申込みが必須となります。