3月
04
2019

*事前予約なしでご参加いただけます。

死に関わる習俗はフランスでも大きく変わりつつある。今日、フランス人の3人に1人(大都市では半数近く)が火葬を選んでいることは、カトリシズムのなかで土葬を大原則としてきた歴史からすれば、革命的といって過言ではない。この現象は、家族のかたちや意識が根底から変容しつつあることと密接に関連している。遺体を残さない火葬は、家族の記憶の継承が弱まることを意味してもいるのだ。講演では、このような死の習俗の変容について、18世紀から現在までの歴史をたどる。

プロフィール
1954年生まれ。高等師範学校卒業後、ローマ・フランス学院などを経て、現在、パリ第1大学教授、社会科学高等研究院教授。2012年から2016年までパリ第1大学学長。専門は近現代フランスの宗教史・宗教人類学、革命・19世紀フランス史、教皇庁の歴史など。

【司会】長井伸仁(東京大学)
【主催】科学研究費補助金・基盤研究(B)「近代ヨーロッパにおけるカトリシズムの変容と持続をめぐる社会史的考察」、日仏会館・フランス国立日本研究所
【共催】日仏歴史学会

* 日仏会館フランス国立日本研究所主催の催しは特に記載のない限り、一般公開・入場無料ですが、参加にはホームページからの申込みが必須となります。