日時: | 2018年12月10日(月) 18:30〜20:00 |
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場所: | 1階ホール |
講演者: | クリストフ・プロシャソン(フランス国立社会科学高等研究院) |
*プロシャソン氏は都合により本イベントに登壇できなくなりました。 École des hautes études en sciences sociales (EHESS) は伝統ある高等研究実習院EPHEの第6部門(経済・社会科学)が独立して1975年に設立されたフランス国立社会科学研究院。クリストフ・プロシャソン氏(1959年生まれ)は、2017年11月に第 8代院長Président de l’EHESSに選出された。 専門は19世紀20世紀のフランス政治文化史、第一次世界大戦、知識人の歴史、フランス左翼の歴史などで、数多くの著作があるが、邦訳された論文は次の1点のみである。「サン=シモン財団とは何か:ポスト革命期の「サン=シモン的転回」」(石崎・立花編『21世紀の知識人』藤原書店、2009年)。 講演は、1977年から1985年までEHESS の院長をとつとめた歴史家のフランソワ・フュレの政治思想に関するもので、講師には浩瀚なフュレの評伝 Les chemins de la mélancolie. Francois Furet (Stock, 2013)がある。 フランソワ・フュレ(1927-1997)は、1965年刊のドゥニ・リシェとの共著『フランス革命』で、1793年のジャコバン独裁を革命の「逸脱(dérapage)」として否定し、1970年代にアルベール・ソブールらソルボンヌの「ジャコバン=マルクス主義」正統派との論争を通し、修正主義史学の代表と目されるにいたる。 1977年にEHESSの院長に選出されると、のちのレイモン・アロン政治研究所に発展する研究グループを組織。1982年にピエール・ロザンヴァロンとともにサン=シモン財団を設立し、リベラル派知識人の横断的討論を活発にする。 邦訳のあるフュレの著作を三点のみあげるなら、トクヴィルの『旧制度と革命』を読み込み「フランス革命は終わった」と宣言する『フランス革命を考える』(1978年)、モナ・オズーフとの共編による革命史研究の集大成『批判的フランス革命事典』(1988年)、および冷戦終結後にコミュニズムを批判的に総括した『ある幻想の過去、20世紀の全体主義』(1995年)がある。 共産主義という「幻想の過去」を批判したメランコリーの思想家フュレに、ポスト革命期の民主主義という「ユートピアの未来」への展望があったのか、ぜひ傾聴したい講演である。 【司会】三浦信孝(公益財団法人日仏会館)
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