- 講師プロフィール:
コレージュ・ド・フランス教授、フランス国立社会科学高等研究院教授。専門は16世紀から18世紀にかけてのヨーロッパにおけるテクスト、書物および読書の歴史。近著に Inscrire et effacer. Culture écrite et littérature XIe-XVIIIe siècles (Paris, Gallimard-Seuil, 2005), Au bord de la falaise. L'histoire entre certitudes et inquiétude (増補版, Paris, Albin Michel, 2009) がある。著書の邦訳には、「読書と読者:アンシャン・レジーム期フランスにおける」(みすず書房、1994)、「フランス革命の文化的起源」(岩波書店、1994)、「書物の秩序」(文化科学高等研究院出版局、1993;筑摩書房、1996)、「読書の文化史:テクスト・書物・読解」(新曜社、1992)がある。
- 講演要旨:
本講演ではまず第一に、現在における過去の3つの存在様態のあいだに見られる関係と競合について検討する。その3つの様態とは、記憶の作用、フィクションの創出、史料編纂の作業である。次に取り上げられるのは、今日、歴史に対して投げかけられた3つの試練である。包括的な歴史を書くことに対する欲望と学識豊かな調査の必要性をいかに結合させるのか?形態学的な不変要素と歴史的な継承のあいだに存在する緊張をどのように考えればよいのか?そして、歴史的時間の定義と連関をいかに再考すればよいのだろうか?
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