Maison Franco-japonaise: 日仏会館 日仏会館・フランス国立日本研究所(Umifre 19 フランス外務省・国立科学研究センター)

言語:JA / FR


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『フランス植民地主義と歴史認識』
日本の視点からフランスの過去を考える

[ 討論会 ]

使用言語:日本語 (通訳なし)
日時: 2014年04月12日(土) 16:00 - 18:00
場所: 601号室
平野千果子『フランス植民地主義と歴史認識』(岩波書店、2014年)

【主旨】
 フランスの植民地史を専門とする平野千果子は、2014年1月に岩波書店から刊行された近著のなかで、今日のフランスにおけるフランス植民地主義に対する歴史認識について詳しく検討している。とりわけ2000年以降、フランス社会はこの問題に改めて立ち戻り、大学人や政治家あるいは一般市民をも巻き込んだ活発な議論を展開している。なかでも2005年の「共和国の原住民(Indigènes de la République)」運動は、フランス共和国が今日においてもなお植民地主義的であることを印象付け、他方で同じ年には、植民地化を肯定的に捉えようとする法案すら提出されている(が、その後否決された)。
 植民地主義という過去をめぐるこうした議論の射程はフランスにとどまらない。かつて統治されていた国々にも関わるばかりか、日本のように植民地を持っていた他国の状況との比較も可能にする。この討論会では、平野千果子のほか、植民地期の台湾を専門とする三澤真美恵、同様に植民地期の朝鮮を研究するアルノ・ナンタの三氏が登壇し、植民地をめぐる日仏の歴史認識の相違点や類似点、さらには両国とその旧植民地との対話についても検討する。

【登壇者】
平野千果子(武蔵大学)
三澤真美恵(日本大学)
アルノ・ナンタ(日仏会館・フランス国立日本研究センター)

【プロフィール】
平野千果子
武蔵大学人文学部教授。フランスの植民地統治が専門。単著に『フランス植民地主義の歴史 奴隷制廃止から植民地帝国の崩壊まで』(人文書院、2002年)があり、この分野のフランスの歴史研究書も数多く邦訳している。

三澤真美恵
日本大学文理学部教授。映画史を専門とし、植民地期における台湾と日本の関わりや、1949年以降の中国国民党政権への移行と日台関係のあり方を研究している。

アルノ・ナンタ
フランス国立科学研究センター(CNRS)の研究担当官。19・20世紀の日本における人文科学の歴史を専門とし、とりわけ植民地朝鮮における学知のあり方について研究している。

【主要参考文献】
  • 平野千果子 『フランスの植民地主義の歴史 - 奴隷制度廃止から植民地帝国の崩壊まで』 (人文書院 2002年)
  • 平野千果子 『フランス植民地主義と歴史認識』 (岩波書店 2014年)
  • 平野千果子・菊池恵介共訳 『植民地共和国』 (岩波書店 2011年)
  • 三澤真美恵 『「帝国」と「祖国」のはざま — 植民地期台湾映画人の交渉と越境』(岩波書店 2010年)
  • MISAWA Mamie, « Aliénation ou acculturation coloniale ? Taiwan et l''énigme" d'un succès : le festival du Film japonais de Taipei (1960) », Cipango, 19, 2012, p. 13-54.
  • Arnaud NANTA, « The Japanese Colonial Historiography in Korea (1905-1945) », in R. Caroli & P. F. Souyri (ed.), History at Stake in East Asia, Cafoscarina, Venezia, 2012, p. 83-105.
  • TAKAHASHI Tetsuya, Morts pour l'empereur. La question du Yasukuni, Les Belles Lettres, Paris, 2012 - traduction par Arnaud NANTA.

【主催】 日仏会館フランス事務所
【後援】 岩波書店


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