西欧における図象詩:テオクリトスからギヨーム・アポリネールまで

アントワーヌ・コロン(国立図書館貴重書籍部長)

シンポジウム「文字文化の再創造」,2001年4月8日,日仏会館ホールにて

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[更新:2001-03-30]


発表要旨

 西欧では表記法に関わる理由から、形象詩は例外的な存在であった。長く忘れられていた古代形象詩の諸例(テオクリトス、シミアス、ドジアダス等)や、中世後期まで依然として存続していた作品(シンマクス、ラバヌス・マウルス等)が、16世紀初頭に再発見された。その後、活版印刷術の発明と版画によって、写本に優る表記方法を利用することで、これらは更に普及するようになった。

 しかしながらこれら形象詩の復活は、稀な例外(フォワン・カラムエル・ロブコヴィッツ)を除いて、特に文学教育や風変りな形式を持つ詩の遊びへの好奇心と結びつく形になった。18世紀、19世紀の散文の中にも、その名残りをとどめている。ドイツではそれ以前から、形象詩の形式が、社会生活の折々における装飾文字の普及という形で流行していた。

 ギヨーム・アポリネールの功績は、このような形象詩の諸相全体を、遊びと意外性の面白さを結びつけた独創的な創造性、つまり総合芸術構想に統合したことにある。そのためには彼自身、幾編かのアレクサンドラン形式のテキストを読むことが、恐らく役立ったのであろう。


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