日仏の出版文化の出会い:幕末から両大戦間まで
[シンポジウム]
11:00 - 18:00 1階ホール フランス語
左:『腕一本』藤田嗣治、著・装幀 東邦美術協会(1936年)、個人蔵
右:『猿蟹合戦』、チリメン本、1913年再版 © クリスチャン・ポラック
【趣旨】
1920年代のパリでは盛んに日本関連の豪華挿絵本(絵入り本)が出版され、その大半を当時、現地に定住していた画家の藤田嗣治が担当していた。いずれもが単なる異文化趣味に終始せず20年代パリらしいモダンな出版物となっているのは、藤田の才覚だけでなく、そこに関わった出版人、編集者、版画工房などパリが育んでいた豊かな出版文化、そしてもちろん日本の出版文化の出会いがあってのことである。このシンポジウムでは、幕末から両大戦間にかけての日本とフランスの出版文化をテーマに、美術史、文学、比較文化等の研究者が集う。戦前の日仏美術交流には年来の作品・作家研究の蓄積があるが、従来の美術と文学との相互影響関係や、作家の異文化受容の議論を踏まえつつ、あらたに縦組みや横組み、綴じなど書籍の物理的な形式や造本、さらには出版状況等にも注目し、その比較検討を試みる。
【司会】 クリストフ・マルケ(日仏会館フランス事務所)
【基調講演】
◉ 11:05 〜12:15
フィリップ・ル・ストウム(ブルターニュ県立美術館館長):
「1889 〜1939 年のフランスの木版表現にみられる浮世絵の影響、そして出版」
【研究発表と討議】
◉ 13:30 〜18:00
高木元(千葉大学)
岩切信一郎(新渡戸文化短期大学)
清水勲(日本仏学史学会)
大塚奈奈絵(国立国会図書館)
林洋子(京都造形芸術大学)
間瀬幸江(宮城学院女子大学)
【主催】
日仏会館フランス事務所
京都造形芸術大学
【助成】
平成25 年度文部科学省科学研究費・基盤研究C「両大戦間パリにおける挿絵本文化の学際的研究」
【後援】
日仏美術学会
ジャポニズム学会
日仏図書館情報学会
日本仏学史学会
明治美術学会
【PDFプログラム】