7月
01
2010
  • 共催:早稲田大学演劇博物館グローバルCOE
  • 講演要旨:

    フランス革命期の演劇は社会的な変化と制度的な革命に大きな影響を受けた。しかしながら、啓蒙期の演劇やアンシャン・レジーム期の軽い娯楽との注目すべき連続性も認められる。連続性と断絶のあいだで、フランス革命期の演劇は新しい欲求と表象を具体化したのだった。その意味においてフランス革命期の演劇は神話的なベクトルである。同時に、ユートピア的なものを内包しているがゆえに現実からも非常に大きな影響を受けた。実際には、観客はそう簡単にはだまされなかったのである。本講演ではこのような二重の傾向を示し、フランス革命自体における演劇性の位置付けを明らかにしたい。

  • 講師プロフィール:

    パリ第4大学ソルボンヌ修了。フランス国立科学研究センターに移り、

    アンヌ・ユベルスフェルドの指導のもと18世紀のフランスにおける演劇をテーマに博士号を取得。

    ブザンソン大学およびパリ第10大学ナンテールを経て、2001年からパリ第4大学ソルボンヌで教鞭を執る。

    著作に L’Esthétique du tableau dans le théâtre du XVIIIe siècleBeaumarchais、18世紀のパリにおける劇場に関する

    Le Siècle des théâtres(Michelle Sajousとの共著)がある。また、

    Anthologie du théâtre du XVIIIe siècle が Avant Scène Théâtre 社から先頃出版されている。演劇、文学と絵画の関係に関する論文多数。

    専門外ながら20世紀の演劇についても言及している。

* 日仏会館フランス国立日本研究所主催の催しは特に記載のない限り、一般公開・入場無料ですが、参加にはホームページからの申込みが必須となります。