イメージに対立する写真
[講演会] ローラン・ジェニー (ジュネーブ大学)
18:30 - 20:30 1階ホール フランス語
Hervé Guilbert, Garka, 1981
【要旨】
1839年に発明されて以来、写真は、「本当の」イメージを構成するには不向きなのではないかと言われてきた。あまりにもリアルであり過ぎるために、なにかの意味を表現することができず、想像力の入り込む余地がないのではないか、というのである。こうして繰り返される批判に対して、この講演会では、ボードレール、プルースト、バルテュス、エルヴェ・ギベールらのまったく異なる作家の事例を通じて検討する。つまり、写真の反例を通して、我々は「イメージ」になにを期待しているのかを、あらためて考えてみる。
【プロフィール】
ローラン・ジェニーはジュネーブ大学の名誉教授であり、作家としても活動を続けている。これまでの著作のなかで、文体(La parole singulière,1990)や、アヴァンギャルドの歴史や理論(La Fin de l’intériorité,2002 ; Je suis la révolution, 2008)について検討してきた。近年では、美学の問題にも取り組んでいる(La Vie esthétique, 2013)。2015年2月にはヴェルディエ出版から、文学作品を上梓の予定。
【ディスカッサント】 中地義和(東京大学)
【司会】 ニコラ・モラール(日仏会館)
【主催】 日仏会館フランス事務所
【後援】 アンスティチュ・フランセ(パリ)、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
【協力】 東京大学文学部
※ 尚、11月4日(火)にも東京大学本郷キャンパスで講演会が予定されております。
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