1月
30
2016

* 定員に達したため、お申込みを締め切らせていただきました。

シャルリー・エブド襲撃で、300万人を越える市民が一致してテロに抗議し表現の自由を守るため立ち上がった「1月11日の精神」は、1年後の今どうなったのか。対テロ戦争を宣言したフランスは、レイシズム・反ユダヤ主義とイスラモフォビアを乗り越えて国民統一を回復できたのか。積年の移民統合の課題に加え、内戦や貧困が原因でアフリカや中東から押し寄せる難民の急増で、ヨーロッパの人道主義的対応は窮地に立たされている。
『暴力』『レイシズムの変貌』『差異、アイデンティティと文化の政治学』の訳書がある多文化主義の社会学者ミシェル・ヴィヴィオルカの講演に、2015年1月のパリ連続テロ事件について現地からすぐれたレポートを送った鵜飼晢が応答する講演討論会。鵜飼はデリダの数々の著作の訳者であり、2014年春『ジャッキー・デリダの墓』を上梓したあとパリでデリダの没後10年の数々のシンポジウムに参加している。他方ヴィヴィオルカにとってデリダは社会科学高等研究院の年上の同僚で、1990年代末にデリダとの共著Manifeste pour l’hospitalité(『歓待のためのマニフェスト』)とPardon(赦し)に関するロングインタビューを出版し、近著Retour au sens. Pour en finir avec le déclinisme(『意味への回帰、衰退論と決別するために」)の1章をデリダとの対話にあてている。

【講師】ミシェル・ヴィヴィオルカ(フランス国立社会科学高等研究院)、 鵜飼哲(一橋大学)
【主催】日仏会館フランス事務所
【協力】(公財)国際文化会館

* 日仏会館フランス国立日本研究所主催の催しは特に記載のない限り、一般公開・入場無料ですが、参加にはホームページからの申込みが必須となります。