日時: | 2025年02月14日(金) 18:00〜20:00 |
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場所: | 601会議室 |
講演者: | 久保倫子(筑波大学) |
大都市圏の外延的拡大と大都市圏内の機能分化に特徴づけられた20世紀の都市の構造は,21世紀に入り大きな転換期を迎えている。この中で,長期的に衰退傾向が継続する縮退都市化,大都市圏内での分断化,これに加えて日本では1970~80年代に開発された外部郊外での住民および建造環境の高齢化が顕著となっている。地方都市では,空き家や空き地の増加,中心市街地の衰退などが問題視されてきた。この背景には,グローバリゼーションにともなう都市間競争に打ち勝つために規制緩和と都心再開発を好む起業家的都市化が進んだことがある。その結果,継続的に都市への資本投下が続いた都心部と続かなかった郊外,特に大都市圏の外延的拡大が最大限となって生じた外部郊外とでは,居住環境上の明暗が生じている。しかしながら,2020年代にはいり,一部の郊外地区では,データセンターおよび流通拠点として新たな開発が進む地区や,隣接自治体で就業する若年核家族世帯による住宅取得先として評価されるようになり人口増加に転ずる住宅地区も確認されるようになってきた。後者の代表例が竜ケ崎ニュータウンである。本講義では,東京大都市圏の外部郊外にあたる龍ケ崎市における実証研究を中心に,郊外住宅地の将来像を検討する。 【講師】久保倫子(筑波大学) |
* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。
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