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秋田典子 「近代ランドスケープ分野におけるフランスと日本の繋がり」 フランスのランドスケープ分野を代表するヴェルサイユ国立高等園芸学校出身のアンリ·マルチネ(1867-1936)は、日本の都心の大規模公園である新宿御苑を設計(1906)した。さらに日本の造園学の創始者であり、かつマルチネの影響を受けた福羽逸人の弟子が、日本の国立大学で唯一、園芸学部を持つ千葉大学園芸学部のフランス式庭園を設計(1910)している。しかし、近代初期の日本の公園·緑地分野ではドイツとフランスの2派のうち、ドイツ派が優勢な状況が長く続き、さらに戦後はアメリカの影響も強く受けるようになった。それから約100年の時を経て、2023年に千葉大学園芸学部とベルサイユ国立高等園芸学校は初めて学術研究協定を締結した。さらに千葉大学は2023年度より「国際レジリエント·ランドスケープ学」研究拠点として、日仏のランドスケープ分野の交流を強力に推進している。今後のランドスケープ分野における新しい日仏交流への期待が高まる。
Sonia KERAVEL 「現代フランス人ペイザジストたちの日本に対する見解:交錯、インスピレーション」 この講演は、IFLA(国際造園家連盟)と、20世紀後半に日本を訪れた数々のフランス人ペイザジストのアーカイブをもとに、ランドスケープのプロたちが日本を訪れる際、何に着目するのかを見ていきます。ペイザジストたちは何を見に日本を訪れ、誰に会い、何を学び、どのような視点で日本を見るのだろうか?国際会議(IFLA 1964年と1985年)のテーマや、景観デザイナー(ミシェル·コラジュ、イングリッドとミシェル·ボーン)のスケッチブックや写真を通して、彼等の日本への旅がいかにフランスのペイザジストたちの実践に影響を与え、豊かにし、現在も実りある日仏対話を開くことに繋がっているのかについて考えます。
秋田典子 千葉大学教授。緑地保全のための土地開発コントロールに関する研究で、東京大学、大学院工学系研究科、都市工学専攻博士号取得(2004年)。国土政策や自治体に関する中央政府の委員会のメンバーであり、日本造園学会、日本都市計画学会の理事を務める。「Urban Services to Ecosystems - Green Infrastructure Benefits from the Landscape to the Urban Scale」(Springer、2021年)など著書多数。2022年から2023年までフランス国立科学研究センター(CNRS)・ ENSA Paris-Belleville 招聘研究員。
Sonia KERAVEL 社会科学高等研究院(EHESS)にて博士号取得、政府認定ランドスケープ・アーキテクト。ヴェルサイユ国立高等ペイザージュ学校(ENSP)にてランドスケープ・デザインの理論と実践の研究指導員、上級講師を務める。ENSP付属研究室(LAREP)での研究分野は、プロジェクト批評とランドスケープ・デザインの歴史、大都市圏に対するランドスケープ・アプローチの特殊性、ランドスケープ・デザインの実践における視覚的表現(特に写真)の役割など。
【司会】水眞洋子(ヴェルサイユ国立高等ペイザージュ学校付属研究室) 【主催】日仏会館・フランス国立日本研究所 【共催】Sciencescope、千葉大学国際高等研究基幹、ヴェルサイユ国立高等ペイザージュ学校付属研究室
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