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会場:601会議室 → 1階ホール
近年、「戦争の出口」つまり戦争から平和への移行についての歴史研究が進展している。移行には兵士の帰還が伴い、(戦場から後方への)空間の移動、(戦時から戦後への)時間の移動、さらには(兵士から退役軍人への)個人的、集団的アイデンティティの移動に関わっている。 本講演では、兵士の帰還の比較史の課題と可能性を検討し、この研究分野が軍事史の新たな地平の中でどのように位置付けられるかと考える。具体的には、戦争と平和の間の境界、戦争の社会史と文化史の再定義、さらには戦闘現象のグローバルヒストリーのプロジェクトなどを提案する。
プロフィール 高等師範学校出身の歴史学博士、ブルーノ・カバンヌはアメリカで15年間生活している。イエール大学で教鞭をとった後、現在はオハイオ州立大学の戦争史講座の教授を務めている。第一次世界大戦についての数多くの著作があるが、とりわけ『喪に服した勝利 フランス兵の戦後:1918-1920』(スイユ社、2004年)、『第一次世界大戦と人道主義の起源 1918-1924』(ケンブリッジ大学出版、2014)などがあり、最近では、6カ国の研究者の協力を得た共編著『戦争の歴史 19世紀から現代まで』(スイユ社、2018年)がある。
【司会】剣持久木(静岡県立大学) 【主催】科学研究費補助金・基盤研究(B):ヨーロッパにおける公共史の実践-歴史博物館、歴史教養メディア、歴史教科書、科学研究費補助金・基盤研究(B):第一次世界大戦と民間人-「武器を持たない兵士」の出現と戦後社会への影響、「軍隊と社会の歴史」研究会 【共催】日仏会館・フランス国立日本研究所
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