日時: |
2016年01月15日(金) 18:30〜20:30 |
場所: |
601会議室 |
講演者: |
ブレーズ・バコフェン(セルジ・ポントワーズ大学) |
「戦争を行う」とはどういうことか?一見するところ、答えは簡単だ。すなわち、戦争とは暴力そのものであり、われわれの獣性の表現である。真の問題は、いかにして平和を作りだし、いかにして法と理性によって人間的秩序を構築するかを知ることであろう、ということになる。しかしながら実際には、事態はそれほど単純ではない。あらゆる紛争が戦争というわけではない。ルソーはホッブズに反対して、戦争には自然なところはまったくないことを示す。戦争は国家と法の制定と共に出現する。戦争は政治的行為なのだ。すると、「戦争を行う」ということが正確にはなにを意味するのかを知るのは難しいということがわかる。戦争の目的とはなにか。戦争はどのように終結し、戦争に勝つとはどういうことなのか。戦争が終結するようなやり方でどのように戦争を行うのか。これらの問いに答えることによって、戦争における合理性について、またおそらくは、空想的でないような「戦争法」について、考えることが可能となる。
プロフィール: ウルム街の高等師範学校卒業。哲学教授資格取得。セルジー・ポントワーズ大学准教授。政治哲学・法哲学を専門とする。J.-J.ルソーの政治思想に関する研究を出版(『自由の条件-政治的理性の批判者ルソー』パリ、パイヨ社、2002年)。現在、戦争と国際法に関する著作を準備中。主としてルソーに関して、また現代政治哲学の様々な側面に関して、40程の論文を公にし、7つの共著を監修した。
【講師】ブレーズ・バコフェン(セルジ・ポントワーズ大学)
【主催】日仏会館フランス事務所 【協力】中央大学
逐次通訳
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* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。