10月
19
2010
  • 講師プロフィール:

    元フランス国立高等研究院教授。同研究院において6つの研究所からなる海洋学部門を率いた。生物海洋学を専攻し、自然科学の博士号を取得した後、フランス国内の高等教育機関で教鞭を執るとともに研究を行う。フランスにおける日仏海洋学会を創設し、現在は同学会会長。1988年から1992年にかけて日仏会館フランス学長を務めた。現在までに260を超える学術論文・著作などを発表している。パルム・アカデミック勲章コマンドール、レジオン・ドヌール勲章シュバリエ、国家功労勲章を受勲。1987年にはフランス科学アカデミーのDa Gama Machado賞を受賞している。フランス科学アカデミー会員、1999年からマルセイユ学術アカデミー会員。

  • 講演要旨:

    ヨーロッパの未来にとって地中海は大きな意味を持つ。国際色豊かな都市であるマルセイユは、地中海地域の機能と活動の中心地として戦略的な役割を担っている。再開発が進行するこの大都市では、知、創造および文化の組織化が重要な課題となっている。マルセイユはヨーロッパおよび地中海文化に大きな関心を向けているが、それは地中海の人々にとってこの都市が独自のヨーロッパを反映し、他のヨーロッパ地域にとっては新しい南ヨーロッパを体現しているからである。

    マルセイユは近隣の市町村と協力して「マルセイユ-プロバンス2013」などの計画を進め、広範囲にわたる地域住民とともに民衆的な催しを組織している。また、マルセイユはヨーロッパのネットワークおよび地中海の南沿岸地域と東沿岸地域のネットワークに参加している。本講演では、その一環として計画あるいは実行されたプロジェクトのいくつかが紹介される。たとえば、シテ・ド・ラ・メディテラネ計画、エクサンプロバンスの文化拠点、廃墟となった工業地域の再開発などである。

* 日仏会館フランス国立日本研究所主催の催しは特に記載のない限り、一般公開・入場無料ですが、参加にはホームページからの申込みが必須となります。