9月
21
2012

ニコラ・フィエヴェ編 『京都歴史アトラス』、2008年刊

【講師紹介】
ニコラ・フィエヴェ氏は、パリ第6建築大学工学部建築学、パリ第7大学文学部日本学で、共に博士課程を修了。現在、パリ国立高等研究実習院(École pratique des hautes études、略称EPHE)第4部門、歴史・文献学部の教授を務める。日本近世における建築・庭園史を講義。日本建築史、主に都市計画の歴史、特に京都の建築・風物などの文化遺産を通じて、過去の都市が現代の都市に対してどのような役割を担っているかを研究している。

【趣旨】
現代の京都には、数多くの歴史的有形文化遺産があり、その1500以上の寺社の中には非常に古くから存在しているものも保存されている。文化遺産では、国宝のおよそ20%、重要文化財の15%が京都にあり、京都は日本建築史の素晴らしい目録となっている。ユネスコの世界遺産に登録されている17件には、198の建造物と12の庭園が含まれており、現代の京都は、まさに日本の文明においてなくてはならない場所だと言える。

しかし、有形文化遺産・無形文化遺産とは、具体的にはどういうものなのだろうか。文化遺産はどのように規制され、現代の新しい都市風景において、どのような役割を担っているのか。都市にある文化遺産についての様々な疑問をもとに、日本とフランスの研究者が『京都歴史アトラス』を共同で制作した。21世紀における日本の都市風景をより広い範囲で捉え、都市の歴史・場所の記憶が現代社会にどのような影響を与えているのかを、より深く掘り下げて考えてみたい。

『京都歴史アトラス』はフランス碑文・文芸アカデミーからジョゼフ・キャロル(JOSEPH CARROLL)賞を受賞しました。

【主催】 日仏会館フランス事務所
【後援】 日仏地理学会、人文地理学会

【PDF版プログラム】

* 日仏会館フランス国立日本研究所主催の催しは特に記載のない限り、一般公開・入場無料ですが、参加にはホームページからの申込みが必須となります。