Maison Franco-japonaise: 日仏会館 日仏会館・フランス国立日本研究所(Umifre 19 フランス外務省・国立科学研究センター)

言語:JA / FR


日仏会館フランス事務所 / イベント・カレンダー

2025年4月のイベント

ニール号、万国博覧会史の仏日共有海事遺産


使用言語:日本語 (仏語通訳)
日時: 2025年04月11日(金) 18:00〜20:00
場所: 601会議室
講演者: 木村淳(東海大学)

 フランスは、国際社会でいち早く、水中考古学を推進する国立の研究機関を立ち上げた歴史がある。日本においても海底遺跡の研究の歴史は古く、近年では、近代の沈没船遺跡の調査保護が進んでいる。静岡県伊豆半島南伊豆町沖合の海底には、メッサージェリ・マリティム社所属であったニール号の残骸が沈没船遺跡として残されている。
 ニール号は、1864年に南フランスのラ・セイヌで建造された全長104m、排水量1714tの蒸気機関を持つ3本マストの帆船で、アジア航路を航海していた船であった。1873年に日本明治政府が参加したウィーン万国博覧会の美術工芸品を海上輸送していたが、航海の最中の1874年、暴風雨により座礁・沈没してしまう。近代国家として歩み始めた当時の明治政府には国立博物館設立の構想があり、ニール号積載の美術工芸品が展示される予定であったが、その大半がこの時に失われてしまった。回収された積載品の一部は、現在の東京国立博物館に収められている。これら収蔵品は、地中海に眠る古代沈没船引揚げの遺物と違わず、海上輸送されながら、目的地に辿り着けなかった船の運命を証言する貴重な遺物である。
 ニール号沈没は、86名の犠牲者を出した海難事故であり1876年にはフランス公使館が追悼のニール号遭難者慰霊碑を建立、改修を経て今も南伊豆町に碑が残る。フランスも批准する国連ユネスコの水中文化遺産保護に関する条約は、船の遺産としての価値を、仏日の歴史を共有するニール号のように、二ヶ国間の歴史で読み解くことを推奨する。
 海底の沈没船は、鎮魂の場であり、地域の歴史として長く語り継がれる遺跡となる場合もある。ニール号は広く認知されている沈没船遺跡ではないが、仏日の共有海事遺産(Shared Maritime Heritage)としての価値を持つ。国立博物館に収蔵される関連遺物、万国博覧会の歴史との関わり、さらに水中遺跡として保護され海底に残る船体という点を繋ぎ、本講演ではニール号の歴史的・考古学的価値について考えてみたい。

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木村淳は東海大学人文学准教授。フリンダース大学院PhD修了後、マードック大学アジア研究所、シカゴ・フィールド自然史博物館研究員を経て現職。専門は海事考古学・水中考古学。アジアの沈没船遺跡研究を専門としている。主な著書に『Archaeology of East Asian Shipbuilding』、『海洋考古学入門:方法と実践』、『図説 世界の水中遺跡』。KUルーベン大学客員教授、文化庁水中遺跡調査検討委員会有識者委員、ICOMOS水中文化遺産国際委員会委員。先史時代のウンブキ水中鍾乳洞遺跡、ベトナムでの海上シルクルート交易沈没船調査、太平洋マニラガレオン船調査を行っている。2017年から伊豆半島沖のフランス郵船ニール号の調査を実施している。

【講師】木村淳(東海大学)
【司会】トマ・ガルサン(日仏会館・フランス国立日本研究所)
【主催】日仏会館・フランス国立日本研究所

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* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

小西財団日仏翻訳文学賞30周年記念

日仏翻訳マスタークラス


(通訳なし)
日時: 2025年04月12日(土) 15:00~18:00
場所: 601会議室
講演者: カトリーヌ・アンスロー(会議通訳、翻訳者)
定員に達したためお申込みを締め切りました

2015年小西財団日仏翻訳文学賞受賞者のカトリーヌ・アンスロー氏の指導による、日本語からフランス語への実践的な翻訳ワークショップ(全6回のうちの第4回目)


アマチュア・プロを問わず、翻訳家を志す方、翻訳家として活躍している方、翻訳出版に関心がある方などを対象としたワークショップです。翻訳家の職業をより深く理解し、具体的な例に基づいた演習を行います。


カトリーヌ・アンスロー氏は自身の仕事についてフランス語および日本語で語り、その後日本語からフランス語への翻訳の演習を行います。


主題 : 芥川龍之介『煙草と悪魔』

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カトリーヌ・アンスロー
会議通訳、翻訳者。外務省の通訳研修を担当、フランス語教育振興協会のフランス語通訳クラスを受け持つ。1998年、丸谷才一の『たった一人の反乱』で講談社の野間文芸翻訳賞を受賞、2015年、芥川龍之介の短編集、『馬の脚』で小西財団日仏文学翻訳賞を受賞。その他、井上靖、円地文子、遠藤周作、村田喜代子の翻訳がある。

お申込み
参加人数は35名までとさせていただきます。ワークショップは各回MFJウェブサイトからオンラインでお申込みを受け付けます。
お申込み後、ワークショップ当日前に演習の詳細を含むご参加確認メールが送信されます。ワークショップ3日前になっても、ご参加確認メールの届かない方は、contact@mfj.gr.jp までご連絡ください。

お申込み方法
下記の情報を明記し、件名を「4/12 日仏翻訳マスタークラス」として、contact@mfj.gr.jp までメールをお送りください。
- お名前(漢字およびローマ字)
- メールアドレス
- ご職業、ご所属
- お電話番号

【主催】日仏会館・フランス国立日本研究所
【助成】公益財団法人小西国際交流財団

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* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

1995-2025:東京湾ウォーターフロントの都市革命


使用言語:フランス語 (通訳付き)
日時: 2025年04月21日(月) 18:00〜20:00
場所: 601会議室
講演者: レミ・スコシマロ(トゥールーズ・ジャン・ジョレス大学)
この講演会へのお申し込みは、4/14(月)にオープン予定の新しいWebサイト上で受け付けます。

過去30年間、日本の海面埋立地は継続的な変容を遂げてきた。都市の外延的な拡張は港湾区域の制約により鈍化したものの、これらの空間では絶えず再開発が進められている。もともと港湾および物流機能を主とするエリアとして形成されたが、近年では都市機能が進出し、新たな都市的ダイナミクスが生まれつつある。

こうした埋立地の発展は、産業的遺産、都心への近接性、そして独特の土地利用の自由度を背景に、革新的な都市開発を促進してきた。これらの新しい市街地は、従来のジェントリフィケーションのプロセスから部分的に逸脱し、日本の都市計画における実験的なフィールドとなっている。

この変容は都市空間の不均質な勾配を生み出す一方で、ウォーターフロントの一般開放によって、日本の都市とその沿岸地域との関係性が大きく再編された。これにより、都市空間の一部としての埋立地の統合が進み、同時にグローバル化が進行する都市景観が形成されている。本研究では、この空間変容がもたらす社会経済的・人口学的な影響、とりわけ都市の魅力や土地利用の変化に関する課題を考察する。

東京、横浜、大阪、福岡の事例を通じて、この変遷のメカニズムと多様な都市形態を分析し、日本の都市沿岸部の未来を形作る「可能性のある領域」を明らかにする。

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レミ・スコシマロは、地理学博士。トゥールーズ・ジャン・ジョレス大学日本言語文化准教授。日本の都市中心部の社会人口学的再編、海面埋立地の開発、さらに広義では日本の土地開発、特に2011年3月11日の東日本大震災後の復興に関心を持つ。著者である Atlas du Japon, l'ère de la croissance fragile (Autrement, 2018) は日本語訳『地図で見る日本ハンドブック』(原書房、2018年)が出版されている。

【司会】ラファエル・ランギヨン(日仏会館・フランス国立日本研究所)
【主催】日仏会館・フランス国立日本研究所

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

séminaire doctoral

Entre philologie et linguistique : éléments de méthodologie pour aborder les textes missionnaires en japonais romanisé


使用言語:フランス語 (通訳なし)
日時: 2025年04月22日(火) 18:00〜20:00
場所: salle 601& en ligne
講演者: Maxime BONNET (EPHE - CRCAO)
Les inscriptions au séminaire seront ouvertes sur le nouveau site de l'IFRJ-MFJ qui sera mis en ligne le 14 avril

La documentation chrétienne rédigée sur l'archipel antérieurement à la période de fermeture constitue un observatoire de premier ordre pour l'étude historique de la langue japonaise moyenne et moderne. 
Fruit d'une collaboration entre missionnaires sud-européens et convertis locaux, une part non négligeable de ces textes, de nature didactique, nous est parvenue sous forme d'imprimés en japonais translittéré. 
Cette translittération en alphabet romain, reposant sur les normes orthographiques du portugais de l'époque, se signale par sa qualité, sa cohérence et sa relative constance d'un texte à l'autre. Elle reflète en outre un certain nombre de particularités phonétiques et phonologiques, en premier lieu, plus ou moins propres au véhiculaire en usage dans le Midi et le centre du Japon en cette fin de XVIe siècle. 
Ces textes sont également réputés représenter, pour reprendre l'expression du philologue Kasuga Masaji, "le pur style parlé de l'époque." Or, près d'un siècle de recherches, menées principalement au Japon, invitent aujourd'hui à nuancer l'enthousiasme de pareilles affirmations.
Sur la base de la nouvelle édition critique que je prépare de la Vie ainsi que des Fables d'Esope imprimées en Amakusa (1593), et rédigées en japonais romanisé, je récapitulerai les différentes phases de travail nécessaire à l'abord d'une telle documentation : la (re)translittération du texte romanisé en phonogrammes et logogrammes, la transcription du texte suivant des principes respectueux de la phonologie de la langue de l'époque, la traduction en langue moderne ainsi que le commentaire philologique.
Enfin, je conclurai sur l'intérêt d'une mobilisation des progrès effectués en linguistique historique ainsi qu'en dialectologie, dans le domaine japonique, afin de mettre en regard ces données avec l'état actuel de notre connaissance du "japonais moyen" et partant d'ouvrir la voie à de nouvelles interprétations.

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Maxime Bonnet est philologue et linguiste. Diplômé de lettres classiques, de linguistique, de japonais et de FLE, il prépare pour sa thèse de doctorat, dirigée par le professeur Jean-Noël Robert, une nouvelle édition des Fables ésopiques rédigées en Amakusa (1593), assortie d'un commentaire et d'un appendice grammatical.
Tour à tour traducteur, professeur de FLE puis responsable de service clientèle dans le secteur vidéo-ludique, il est affilié à l'Institut National de Littérature Japonaise pour l'année universitaire 2024-2025, en tant que chercheur invité, sous la tutelle scientifique de Didier Davin, maître de conférence dans cette même institution.
Il est lauréat d'une bourse de terrain décernée par la Fondation Flora Blanchon (2023), ainsi que d'une bourse doctorale décernée par le sanctuaire Meiji (2024).

Modérateurs : Sania CARBONE (Inalco, IFRAE), Raphaël LANGUILLON (IFRJ-MFJ), Étienne MARQ (CRCAO)
Organisation : IFRJ-MFJ
Renseignements : doctorantsmfj@gmail.com ou contact@mfj.gr.jp

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

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