©︎ Martino Gian
世界は現在、新型コロナウイルス感染症COVID-19の爆発的流行とその感染による多数の犠牲者の発生という、人類の歴史の中で経験のない厳しい危機に直面しています。COVID-19によって社会には大きな混乱が生じ、新たな治療法や創薬、ワクチン開発など生命科学分野の課題のみならず、人間社会がもつ多様な側面と密接に関わる多くの課題を突きつけられています。COVID-19が健康、経済、政治、社会活動、環境に与える影響は短期的なものではなく、現代社会の今後のあり方に長期にわたって影響を与え続けることは容易に予測可能です。
本セミナーは、COVID-19に関わる個々の事例を検証するのみならず、今回の危機の大きさに刺激されて起こった分野横断的な議論にもとづき、公開討論によって人文科学と社会科学、生命科学と公衆衛生学のそれぞれの貢献および、今後同様の危機に瀕した際の効果的な対応策についての学際的な考察を構築することを目的とします。本セミナーでは、とりわけワクチン接種に関して、社会科学と生命科学の両面から日仏の現状と課題を考察します。
ご挨拶 ベルナール・トマン(日仏会館・フランス国立日本研究所 所長)、清水 治(一般財団法人日本パスツール財団 代表理事)
講演1 クリスチャーヌ・ジェルク博士(IP、ワクチン・プログラム長) 演題:「世界のCovid-19ワクチン開発とパスツール研究所の現在の計画」 (講義20分、質疑応答10分、以下の各講演も同様)
講演2 藤井大輔先生(東京大学大学院経済学研究科特任講師、独立行政法人経済産業研究所リサーチアソシエイト) 演題:「ワクチン接種と日本経済」
休憩
講演3 ジェレミー K. ワード博士(INSERM) 演題:「ワクチン接種へのためらい:フランスの見通し」
講演4 松田文彦教授(京都大学大学院医学研究科付属ゲノム医学センター長) 演題:「Socio-Life ScienceによるCOVID-19パンデミックへのアプローチ」
パネル・ディスカッション(40分)
モデレーター:アナワシ・サクンタパイ教授(IP日本事務所代表、京都大学特別招聘教授)
閉会の言葉 矢野誠(独立行政法人経済産業研究所理事長)
【講師】松田文彦(京都大学大学院医学研究科付属ゲノム医学センター)、 藤井大輔(独立行政法人経済産業研究所、東京大学)、ジェレミー・K・ワード(INSERM/CERMES3)、クリスティアーヌ・ジェルク (パスツール研究所) 【司会】アナワシ・サクンタパイ(パスツール研究所
【主催】日仏会館・フランス国立日本研究所、日本パスツール財団、パスツール研究所、独立行政法人経済産業研究所、京都大学大学院医学研究科附属ゲノム医学センター
【後援】在日フランス大使館、パスツール研究所 【助成】公益財団法人上原記念生命科学財団
日本語と英語、同時通訳つき
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