日時: | 2020年03月02日(月) 18:30〜20:30 |
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場所: | 601号室 |
講演者: | サンドラ・ロジエ(パリ第1大学) |
*中止:新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のため、こちらの講演会の開催を見送ることとなりました。参加を予定されていたみなさまには申し訳ございませんが、ご了承いただけますようお願いいたします。 ポップカルチャーは、日々更新されてゆく私たちのモラルにおいて、重要な役割を担っている。スタンリー・カヴェルが提起したように、映画やテレビといった現代作品が「公共的な」教育の媒体になり得るということである。たとえばテレビドラマにしてみれば、女性の解放(『セックス・アンド・ザ・シティ』『バフィー〜恋する十字架』)、性的マイノリティ、社会差別(『THE WIRE/ザ・ワイヤー』)、性暴力(『アンビリーバブル たった1つの真実』)、テロのリスク(『le Bureau des Légendes(ビューロー)』(日本未公開))といったテーマを正面から捉え、モラルの分野に分け入っている。連続テレビドラマの世界観、人物の描き方、シチュエーションの設定などは、モラルの枠をより日常的で多元的な、感受する倫理へとスライドさせるのである。
サンドラ・ロジエは、パリ第1パンテオン・ソルボンヌ大学教授で、フランス大学連盟のメンバー。専門はウィトゲンシュタイン、アメリカ哲学、スタンリー・カヴェルで、日常言語学派哲学を倫理(ケアの倫理)、政治学(市民の不服従、ラディカル・デモクラシー)、美学(ポップカルチャー、テレビドラマ)などの分野において学際的に展開してきた。共著書にPourquoi désobéir en démocratie ? (アルベール・オジアン共著、2010年、ラ・デクルヴェルト社)、 Face aux désastres. Le care, la folie et les grandes détresses collectives (アンヌ・ロヴェル、ステファニア・パンドルフォ、ヴィーナ・ダス共著、2013、イタック社)、 Le Principe Démocratie (アルベール・オジアン共著、2014年、ラ・デクルヴェルト社) 、Recommencer la philosophie. Stanley Cavell et la philosophie en Amérique (2014年、ヴラン社)、 Antidémocratie (アルベール・オジアン共著、2017年、ラ・デクルヴェルト社)、 Formes de vie (エステル・フェラレス共著、2018年、CNRS出版)、Nos vies en séries(2019年、クリマ社)などがある。 【講師】サンドラ・ロジエ(パリ第1パンテオン・ソルボンヌ大学) 【主催】日仏会館・フランス国立日本研究所 |
* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。
日時: | 2020年03月05日(木) 18:30〜20:30 |
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場所: | 601号室 |
講演者: | カトリーヌ・カヴァラン(フランス国立科学研究センター) |
*中止:新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のため、こちらの講演会の開催を見送ることとなりました。あらためて開催する場合にはまたお知らせいたします。参加を予定されていたみなさまには申し訳ございませんが、ご了承いただけますようお願いいたします。 病因不明とされる疾患の社会的-環境的バックグラウンドを医学と社会科学の両側面から分析する 少なくとも40年前から、疫学では非感染症疾患NCDs (non-communicable deseases) の発症にはいくつかの要因が複合的に関連していると言われており、リスク因子、個人因子、そして環境因子とが結びついているという説明が一般的となっている。疫学が認めるところの、この三つの因子の複合という病因は、医学や生命科学によって明らかにできない、例えば「病因不明」とされる疾患や、「突発性疾患」と呼ばれるような病においては特に定着している。 こうした「エビデンス」は今日、Global Burden of Disease(世界の疫病負担研究)やエクスポゾーム(環境曝露)といった卓越した研究の中心テーマとなっている一方、私たちの健康を形成する「環境」が社会的、生態的に内包しうるものについては、影の部分、つまり死角として残されたままである。系統疾患および免疫疾患の中で解明できない病を例に、いかにして社会科学と医学とが共同し、この「ブラック・ボックス」をひらいてゆくかを考察する。 カトリーヌ・カヴァランは社会学者で、現在フランス国立科学研究センターの研究員。社会科学学際研究所(IRISSO, UMR CNRS-INRA 7170-142)およびパリ・ドーフィン大学を拠点としている。専門は、厚生労働問題としての社会格差、中でも暴力が介入するケース(とくに性差に基づく暴力的関係)と職業および労働環境をめぐるリスクについてで、統計と社会認知学の観点から分析、研究をしている。 関連資料(フランス語) : 【講師】カトリーヌ・カヴァラン(フランス国立科学研究センター)
【司会】ベルナール・トマン(日仏会館・フランス国立日本研究所)
【主催】日仏会館・フランス国立日本研究所
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* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。
日時: | 2020年03月07日(土) 13:00〜18:00 |
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場所: | 1階ホール |
講演者: | カトリーヌ・カヴァラン(フランス国立科学研究センター)、ガダ・ハテム(産婦人科医)、林 陽子(弁護士)、北原みのり(著作家)、中山信子(早稲田大学坪内博士記念演劇博物館)、島岡まな(大阪大学)、 梅野りんこ(日仏女性研究学会) |
画像をクリックしてプログラムをダウンロード *中止:新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のため、こちらのイベントの開催を見送ることとなりました。あらためて開催する場合にはまたお知らせいたします。参加を予定されていたみなさまには申し訳ございませんが、ご了承いただけますようお願いいたします。 フランスでは性暴力やDVをめぐる法整備は、現在どのような状況にあるのでしょうか。本シンポジウムでは、 刑法と統計の観点から日仏両国における女性への暴力を分析し、映画やオペラなどにおける「女殺し」の表象の変遷および「暴力の歴史」の形成を浮き彫りにします。さらに性犯罪撲滅運動や政策の比較を通して有効な法律制定に導く手がかりを探ります。 プログラム 総合司会:西尾治子(日仏女性研究学会代表) 13 : 00 来賓挨拶:ローラン・ピック(駐日フランス大使) 13 : 40 - 14 : 30 セッション I
14 : 30 - 15 : 20 セッション II
15 : 20 - 15 : 40 休憩 15 : 40 - 17 : 00 セッション III
17 : 00 - 18 : 00 討論・質疑応答 閉会の辞:木村信子(東洋大学 人間科学総合研究所客員研究員) 懇親会(参加費:1000円) 【主催】日仏女性研究学会 |
* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。
日時: | 2020年03月13日(金) 19:00〜20:30 |
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場所: | 601号室 |
講演者: | セバスチャン・ルシュヴァリエ(フランス国立社会科学高等研究院・日仏財団) |
*Reporté : compte tenu de la situation actuelle de l’évolution du coronavirus (COVID-19), cette conférence est reportée. La nouvelle date sera annoncée sur le site lorsque nous aurons de plus amples informations. Merci pour votre compréhension. Depuis quelques décennies, l'innovation - principalement issue des progrès technologiques - est considérée comme un moteur du développement économique et sociétal et de la prospérité
De fait, on ne peut que constater l'ampleur des progrès accomplis grâce aux innovations technologiques, telles que les technologies de l'information et de la communication, les biotechnologies, la robotique et l'intelligence artificielle.
Cependant, force est de constater plusieurs problèmes et limites du modèle dominant, ce qui nourrit des doutes croissants à son sujet. En effet, On ne peut que constater le décalage croissant entre les investissements en R&D et l'amélioration du bien-être. De plus, les dernières décennies ont été marquées par plusieurs scandales liés à la technologie, notamment dans les domaines environnementaux et médicaux. Enfin, il apparaît que non seulement les nouvelles technologies ne contribuent pas à la réduction des inégalités mais bien à leur croissance.
Dans ce contexte, il est urgent de repenser l'innovation et de proposer une alternative crédible au paradigme dominant centré sur la technologie et la destruction créatrice.
L'objectif principal de cette présentation (basée sur le livre, résultat d'une collaboration franco-japonaise entre la JST, le CNRS et l'EHESS, et qui vient d'etre publié chez Springer : Innovation beyond technology Science for society and interdisciplianry approaches) est de clarifier l'importance des facteurs non technologiques dans l'innovation pour faire face aux problèmes sociétaux complexes d'aujourd'hui, tout en repensant de manière critique les relations entre science, technologie, innovation (STI) et société.
La majorité des innovations dites technologiques sont en réalité des innovations sociotechniques, nécessitant d'énormes ressources pour financer des activités, adapter des réglementations, concevoir des cadres politiques adéquats et façonner de nouveaux usages et de nouveaux utilisateurs, tout en ayant une interaction appropriée avec la société. Surtout, nous proposons de redéfinir ce que nous appelons innovation: le critère de cette dernière doit être l'amélioration du bien-être dans le long terme et non pas la différentiation au service de la compétitivité des entreprises dans le court terme.
Plusieurs exemples japonais et français illustreront le potentiel d'innovation sociale tant pour les entreprises que pour l'ensemble de nos sociétés. Nous montrerons notamment que les entreprises japonaises ont eu tendance à oublier l'origine de leur supériorité dans le domaine manufacturier, l'innovation organisationnelle. Nous espérons ainsi contribuer à la recherche du Graal: comment créer la meilleure technologie qui aide à répondre aux besoins sociaux et à améliorer nos façons de produire. Sébastien Lechevalier est directeur d'études à l'EHESS, détenteur de la chaire sur les capitalismes asiatiques, et président de la Fondation France Japon. Ses travaux portent sur l'économie politique de la diversité des capitalismes et du changement institutionnel. Il est l'auteur de nombreux ouvrages et articles (voir son profil sur le site d'EHESS), dont "Innover, c'est aussi chercher à améliorer nos conditions de vie" (CNRS Le journal, décembre 2019, no.298) et 「イノベーションにどう向き合う 日本企業、組織的強み 再考を」(Journal Nikkei, le 21 novembre 2019). 【講師】セバスチャン・ルシュヴァリエ(フランス国立社会科学高等研究院・日仏財団) 【主催】政治学院 Alumni、フランス国立社会科学高等研究院・日仏財団、日仏会館・フランス国立日本研究所 |
* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。
日時: | 2020年03月17日(火) 14:00〜17:00 |
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場所: | 601号室 |
*延期:新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のため、こちらのイベントの開催を見送ることとなりました。あらためて開催する場合にはまたお知らせいたします。参加を予定されていたみなさまには申し訳ございませんが、ご了承いただけますようお願いいたします。 20世紀は、アヴァンギャルドと呼ばれる芸術運動が次々と生み出された時代である。しかしその試みは部分的にしか研究されていない。例えばフランスでは、未来派からダダを経てシュルレアリスムへ至る系譜については頻繁に論じられてきたが、1950年代以降のアヴァンギャルドの活動についての研究はまだ多くない。本シンポジウムでは、第二次大戦以降、アヴァンギャルドの概念に向き合った詩人、作家、芸術家の多様な活動を明らかにしたい。 プログラム 14 : 00 - 14 : 15 開会の辞 14 : 20 - 17 : 00 : セッション I
質疑応答 【登壇者】 長谷川晶子(京都産業大学)、ヴァンサン・マニゴ(早稲田大学)、門間広明(北海学園大学)、進藤久乃(松山大学) 【主催】科学研究費 基盤研究(C)「第二次大戦後フランス文学における前衛の諸問題」17K02610
※ 連続二日間のシンポジウムです。両日参加される方は各日それぞれのページからお申込みが必要ですのでご注意ください。こちらから18日のプログラムをご覧いただけます。 |
* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。
日時: | 2020年03月18日(水) 10:30〜18:00 |
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場所: | 601号室 |
*延期:新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のため、こちらのイベントの開催を見送ることとなりました。あらためて開催する場合にはまたお知らせいたします。参加を予定されていたみなさまには申し訳ございませんが、ご了承いただけますようお願いいたします。 20世紀は、アヴァンギャルドと呼ばれる芸術運動が次々と生み出された時代である。しかしその試みは部分的にしか研究されていない。例えばフランスでは、未来派からダダを経てシュルレアリスムへ至る系譜については頻繁に論じられてきたが、1950年代以降のアヴァンギャルドの活動についての研究はまだ多くない。本シンポジウムでは、第二次大戦以降、アヴァンギャルドの概念に向き合った詩人、作家、芸術家の多様な活動を明らかにしたい。 プログラム 10 : 30 - 13 : 00 アヴァンギャルドと文学的伝統
質疑応答 15:00 - 18:00 新たな言語の探求──視覚詩と音声詩 司会 綾部麻美(慶應義塾大学)
質疑応答 18 : 00 閉会 【登壇者】ジャン=ピエール・ボビヨ(グルノーブル大学)、菊池慶子(慶應義塾大学)、ラファエル・ケニーグ(ハーヴァード大学・メトロポリタン美術館)、久保田斉也(早稲田大学)、熊木淳(尚美学園大学)、前山悠(学習院大学)、マリアンヌ・シモン=及川(東京大学)、ガエル・テヴァル(ルーアン大学) 【主催】科学研究費 基盤研究(C)「第二次大戦後フランス文学における前衛の諸問題」17K02610 ※ 連続二日間のシンポジウムです。両日参加される方は各日それぞれのページからお申込みが必要ですのでご注意ください。こちらから17日のプログラムをご覧いただけます。 |
* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。
日時: | 2020年03月20日(金) 13:30〜18:00 |
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場所: | 601号室 |
講演者: | ジルダ・サルモン(フランス国立科学研究センター・社会科学高等研究院)、川本彩花(JSPS、滋賀大学)、山田陽子(広島国際学院大学) |
*延期:新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のため、こちらのイベントの開催を見送ることとなりました。あらためて開催する場合にはまたお知らせいたします。参加を予定されていたみなさまには申し訳ございませんが、ご了承いただけますようお願いいたします。 近代社会の到来とともに成立した社会学は、常に「近代」を研究の土台に見据えてきました。社会学から人類学へという流れの中で、「近代」が相対化される一方、「ポストモダン」をめぐる議論では、現在はもはや「近代社会」ではないのではないかという問いも示されます。本シンポジウムでは、デュルケーム、ブルデューというフランス社会学の伝統を踏まえつつ、学問的な展開を考究するとともに、さらに今日の日本の状況をも視野に入れて、モダニティについてあらためて問い直します。 プログラム 13:30 - 13:40 白鳥義彦(神戸大学):趣旨説明 13:40 - 15:40 ジルダ・サルモン(フランス国立科学研究センター) 15:40 - 15:50 休憩 15:50 - 16:50
16:50 - 17:00 休憩 17:00 - 18:00 コメントと全体討論
ジルダ・サルモン 哲学者。フランス国立科学研究センター・社会科学高等研究院研究員。「反省性に関する学際研究室:ヤン・トマ文庫」所属。
川本彩花 社会学者。日本学術振興会特別研究員(PD)・滋賀大学。
山田陽子 社会学者。広島国際学院大学准教授。 【主催】日本学術振興会「学術研究動向等に関する調査研究」、日仏社会学会、デュルケーム/デュルケーム学派研究会 |
* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。
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