Maison Franco-japonaise: 日仏会館 日仏会館・フランス国立日本研究所(Umifre 19 フランス外務省・国立科学研究センター)

言語:JA / FR


日仏会館フランス事務所 / イベント・カレンダー

2015年4月のイベント

男女平等とジェンダー役割の再編:
政府への報告書「親子関係、出自、親役割」における提言から

[ 講演会 ]

使用言語:フランス語 (通訳付き)
日時: 2015年04月01日(水) 18:00 - 20:00
場所: 601号室
講演者: イレーヌ・テリー (フランス国立社会科学高等研究院)


定員に達したため、お申込みを締め切らせていただきました



【要旨】

2013年10月、テリー氏は、ドミニック・ベルティノティ家族担当大臣から今日の親子関係のあり方の多様さが提起する諸問題を考察するための検討グループの座長に任命されました。2014年4月8日に公表されたその報告書「親子関係、出自、親役割」(以下に掲載http://lettre.ehess.fr/7478?file=1はフランスの家族の変貌やその新たな現状に関する長期にわたる氏の考察の集大成とも言えるものです。今回の講演では、この報告書を中心にお話しいただきます。


【プロフィール】

イレーヌ・テリー

社会学者、フランス国立高等社会科学研究院研究指導教授。専門は法社会学、家族社会学等。現代における男女関係、世代間関係の変貌に関する研究で知られるイレーヌ・テリー氏は、この研究に基づいて、親子関係や男女関係の問題をめぐる公開議論の場で、これまで積極的な発言をしてきた闘う知識人でもあります。


【主催】 日仏女性研究学会、日仏会館フランス事務所

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

「現代の家族:問われる男女のかたち」連続講演会

多様化する家族と法的課題

[ 討論会 ]

使用言語:フランス語 (同時通訳付き)
日時: 2015年04月02日(木) 18:30 - 20:30
場所: 1階ホール



家族に関する報道は、フランスであれ日本であれ後を絶たない。多様化している家族を前に、20世紀に普遍化した近代家族モデルでは対応しきれなくなっていることの現れであろう。実際、社会学や人口学における研究では、家族が多様化していることがもはやその前提となっており 、現代の家族の変遷は、政治的にも重要な課題となっている。政府側からすれば、迅速な対応を迫られる現実的な課題であるとともに、思想的にも重要な案件である。同時に市民の側からすれば、どのような価値を社会の基盤に置くかという根本的な問題である 。

 日本とフランスの家族は、同じ伝統的価値観を共有しているわけではないが、民法を通して共通の基盤を有していることは確かである。法を適応するにあたり抱えている問題は、両国間必ずしも同じでないにしても、正義と平等を求める点で、根本的な姿勢は共通していると言えよう。

 日仏会館は、現代家族、とりわけカップルの問題に焦点を当て、討論の場を設けることで考察を深めていきたいと考えている。第一回目は、現代の生活形態の多様化がもたらす法の課題(4月2日)について、第二回目は、カップルに今後期待するもの(5月26日)、第三回目は、愛とセクシュアリティーについて。日仏両国の代表的な研究者がその意見を交わす。

 一連の討論会は、Institut français du Japon主催のもと、不平等について考えていくことを目的に、経済学者Thomas Pikettyを迎え一月に開催された討論会に続くものである。



多様化する家族と法的課題


 初回討論会は、日仏における家族法の代表的な専門家を招いて行われる。両者とも活発に評論活動を行っており、現代家族の多様化、さらにそれによる法的課題についての発言が期待されている。主なテーマは、法の不在、現行法の問題点、さらに新しい法改正の可能性。両国の法的概観を比較検討した上で、特に離婚、同性愛カップル内での子の養育問題(homoparentalité)、さらに生殖補助医療へと焦点をあてていきたい。これら三つの課題は、究極的には親子関係の特質を明らかにしようとするものである。



【登壇者】

イレーヌ・テリー(フランス国立社会科学高等研究院)、

水野紀子(東北大学)


【プロフィール】

イレーヌ・テリー

 社会学者、フランス国立高等社会科学研究院研究指導教授。専門は法社会学、家族社会学等。現代における男女関係、世代間関係の変貌に関する研究で知られるイレーヌ・テリー氏は、この研究に基づいて、親子関係や男女関係の問題をめぐる公開議論の場で、これまで積極的な発言をしてきた闘う知識人でもあります。


水野紀子

 1955年生。東京大学法学部卒。東京大学法学部助手、名古屋大学法学部助教授・教授を経て、1998年より東北大学法学部・法学研究科教授。専攻は民法、とくに家族法。

業績一覧は、ホームページhttp://www.law.tohoku.ac.jp/~parenoir/参照。

法制審議会の各種部会において民法改正作業にも従事。


【司会】ジャン=ミッシェル・ビュテル(日仏会館・日本研究センター)


【主催】 日仏会館フランス事務所、日本を構成する人々研究会(フランス国立東洋言語文化大学・日本研究センター)

【助成】 アンスティチュ・フランセ

【後援】 日仏女性研究学会

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

歴史和解の射程:
フランス・ドイツとドイツ・ポーランドの
ケースを比較して

[ 講演会 ]

使用言語:フランス語 (同時通訳付き)
日時: 2015年04月03日(金) 18:30 - 20:30
場所: 1階ホール
講演者: トマ・セリエ (パリ第8大学ヨーロッパ研究所)
progMFJ2015-0403.jpg
ヴィリー・ブラント、ヴァルシャワでの跪き(1970年)

* 定員に達したため、お申込みを締め切らせていただきました。



【要旨】
1945年そして1989年以後のヨーロッパにおける和解の「モデル」に、日本や中国、韓国が注目していることは、ヨーロッパでも知られている。しかし、そのヨーロッパにおいてさえも、しばしば前面に出されて来た仏独カップルの例を別にすれば、複雑で多面的な和解の歴史について、実際のところどれほど知られているだろうか。1984年ヴェルダンでのミッテラン大統領とヘルムート・コール首相の握手や、同じコール首相とマゾヴィエツキ首相による1989年のクライザウでの「和解のミサ」に際しての抱擁によって、それぞれ象徴されている、フランス・ドイツとドイツ・ポーランドの和解の比較を通してみえてくる、対照性、固有の論理、ノウハウの移転、そして適応などが、本講演で中心的に扱うテーマである。

【プロフィール】
トマ・セリエは、高等師範学校出身で、現在はパリ第8大学ヨーロッパ研究所の准教授。2007年からは、ドイツ・ポーランド国境に1992年に創設された、ヴイアドリナ欧州大学(フランクフルト・アン・デア・オーダー)の客員教授。ベルリンのマルク・ブロックセンターとパリの現代史研究所の客員研究員でもある。研究対象は、仏独関係とドイツ・ポーランド関係、それにヨーロッパの国境地域やヨーロッパの記憶に関わっている。ドイツの作家ギュンター・グラスについての論文もある。最近の著作は、『ヨーロッパの記憶の場』(エティエンヌ・フランソワと共著、La Documentation Française, 2012)、『幻の境界』(ベアトリス・フォン・ヒルシュハウゼンらと共著、Götitingen, Wallstein, 2015)など。


【ディスカッサント】 剣持久木(静岡県立大学)

【司会】 アルノ・ナンタ(フランス国立科学研究センター、日仏会館・日本研究センター)


【主催】日仏会館フランス事務所、静岡県立大学


* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

博士課程の学生のためのセミナー

[ 研究セミナー ]

使用言語:フランス語 (通訳なし)
日時: 2015年04月14日(火) 18:00 - 20:00
場所: 601号室

Pénélope Roullon, doctorante à l'INALCO.

 Sanshô teikei 産消提携 : La coopération entre producteurs et consommateurs. Enjeux sociaux du mouvement pour l’agriculture biologique au Japon

  et

Emilie Letouzey, doctorante en ethnologie du Japon, Centre d'anthropologie sociale/LISST, Université Toulouse Jean-Jaurès.


Petits arrangements avec le vivant. Les multiples dimensions du rapport au végétal dans les grands milieux urbains de l'Ouest du Japon (Kansai) 


Maison franco-japonaise
Institut français de recherche sur le Japon UMIFRE 19
Séminaire doctoral

 Ce séminaire mensuel s'adresse principalement aux doctorants francophones en sciences humaines et sociales, mais demeure également ouvert aux étudiants de Master ou autres jeunes chercheurs. Organisé par des étudiants et pour des étudiants, encadré par le directeur et les chercheurs de la Maison franco-japonaise, il s'agit d'un espace dédié à la présentation de travaux de recherche, quel que soit leur stade d'avancement, et de discuter collectivement des problèmes méthodologiques rencontrés tout au long du processus d'élaboration de la thèse.
 Se déroulant sous la forme d'exposés suivis d'un échange avec la salle, le séminaire constitue un entraînement à la prise de parole en public, à la présentation claire et adaptée de son sujet, à la maîtrise des outils logiciels de projection. Les participants de l'auditoire bénéficient quant à eux de l'expérience de leurs collègues et sont conviés à s'interroger sur des questions de méthode qui leur sont propres. Ils profitent, en outre, de connaissances et résultats souvent encore inédits de la recherche sur le Japon.
 Le séminaire doctoral est consacré chaque mois à deux intervenants qui disposent chacun de 30 minutes maximum de présentation orale, puis 30 minutes sont dédiées à la discussion collective.

 N'hésitez pas à faire circuler l'annonce de ce séminaire autour de vous, afin de le faire connaître auprès du plus grand nombre, en particulier des nouveaux arrivants.  Veuillez noter également qu'il est envisageable de prendre en charge les frais de déplacement des doctorants ne résidant pas dans le Kanto dans le cadre d'une intervention au séminaire, dans la limite du budget annuel. Aussi, n'hésitez pas à proposer une intervention et à nous contacter pour de plus amples informations.
 
 Les personnes intéressées par le séminaire sont priées de bien vouloir contacter les coordinateurs du séminaire (contact : doctorantsmfj [ajouter at] gmail.com) 

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

ヴァレリーからルソーへ:
文学と政治哲学のあいだ
退職する一フランス語教師の回顧と展望

[ 講演会 ]

使用言語:日本語 (通訳なし)
日時: 2015年04月16日(木) 18:00 - 20:00
場所: 601号室
講演者: 三浦信孝 (中央大学名誉教授)
DSC08352.jpeg

【趣旨】
 私は大学の教養課程で第2外国語としてフランス語を選んだ。はじめ法学部に進むコースに入ったが、社会科学よりも文学のほうが人間の「実存」の問題を考えるうえで有効だと思い、フランス文学に鞍替えした。駒場で『ランボオからサルトルまで:フランス象徴主義の問題』の著者平井啓之の薫陶を受け、卒論と修論で地中海詩人ポール・ヴァレリーにおける存在と言語の関係を論じた。しかし「68年世代」の私にとって、文学は政治からの逃避であり、サルトルのアンガージュマン文学には背を向けた。1978年にフランス留学から帰ってからの10年は、ヴァレリー研究を看板にはしていたが、ルーチンワークとしてフランス語を教えていた。
 転機はフランス革命200周年の1989年に訪れた。1年間パリで過ごした後、慶応大学の藤沢新キャンパスに勤め、フランス語教育の改革にのめり込んだ。しかし冷戦後世界のめまぐるしい動きは歴史と政治に無関心ではいることを許さず、慶応のゼミでは欧州統合論や現代フランス論をとりあげ、イスラム・スカーフ事件で焦点化された「ライシテ」と移民統合、共和主義と多文化主義、フランコフォニーと多言語主義、さらには奴隷制や植民地主義の記憶の問題を研究しはじめた。2001年に出したエッセー集『現代フランスを読む』の副題「共和国・多文化主義・クレオール」は私の関心のありようを示している。その後2005年のトクヴィル生誕200年シンポから2012年のルソー生誕300年シンポまで、私の関心は狭義の文学から政治哲学に移っていった。
 本講演は私が5月から日仏会館の601会議室で組織する「自主ゼミ」のキックオフレクチャーであり、自主ゼミでは「知識人の歴史」のミシェル・ヴィノックやVocabulaire européen des philosophiesの編者バルバラ・カッサンら今秋来日するフランス人学者の著作をとりあげる。

【プロフィール】
1945年盛岡市生まれ、東京大学教養学科フランス科卒、フランス文学・思想。2015年3月で中央大学を定年退職し名誉教授に。2002年以来日仏会館常務理事として多くのシンポジウムや討論会を組織、昨秋フランス芸術文化勲章オフィシエを受勲。

【主催】 現代フランス研究会、日仏会館フランス事務所


* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

日本経済に関するランチセミナー

安倍政権の復古主義的・歴史修正主義的
アジェンダとの関連で教育政策について

[ 研究セミナー ]

使用言語:英語 (通訳なし)
日時: 2015年04月24日(金) 12:30 - 14:00
場所: 601会議室
講演者: 中野晃一 (上智大学)
BanniereLS_2015 avril.jpg

* 定員に達したため、お申込みを締め切らせていただきました。




【要旨】
How are we to understand the salience of “history” issues under Abe government? What exactly are his words and deeds on such issues as the “comfort women” (sex slaves) issue, textbook issue, and Yasukuni visit? Why does he care so much? What are the backgrounds of his nationalism? This seminar tries to shed light on Abe’s approach to history and education by placing them in his wider revisionist agenda.

【プロフィール】
Koichi Nakano is Professor of Political Science at the Faculty of Liberal Arts, Sophia University (Ph.D. in Politics, Princeton University). He specializes in comparative politics of advanced industrial democracies, particularly Japan and Europe, and in political theory. His research has focused on a variety of issues of Japanese politics, including neoliberal globalization and nationalism, and the Yasukuni problem.


【司会】 ジャン=ミシェル・ビュテル(日仏会館・日本研究センター)

【主催】 日仏会館フランス事務所
【共催】 在日フランス商工会議所


nakano_koichi.jpeg

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

« 前月のイベント 次月のイベント »

日仏会館フランス事務所 / イベント・カレンダー > 2015年4月