Maison Franco-japonaise: 日仏会館 日仏会館・フランス国立日本研究所(Umifre 19 フランス外務省・国立科学研究センター)

言語:JA / FR


日仏会館フランス事務所 / イベント・カレンダー

2011年6月のイベント

International Workshop:
Global Law and Global Legal Theory — Academic Knowledge in Question

[ 一般公開シンポジウム ]

使用言語:英語 (通訳なし)
日時: 2011年06月03日(金) 9:00 - 18:00
場所: 601会議室
  • Presentation, preparatory documents

  • Organizing Institution: French Research Institute on Contemporary Japan (Maison franco japonaise de Tokyo UMIFRE 19 CNRS - MAEE)
  • Co-organizing Institution: The Clarke Program in East Asian Law and Culture (Cornell University)
  • Support from: Institut Français (Fonds d’Alembert)
  • Collaboration: GLSN Global Legal Studies Network / Réseau Mondialisation du droit - (Fondation Maison des Sciences de l’Homme)

  • Schedule:
    • Friday, June 3, 9:00–12:00 and 14:00–18:00
    • Saturday, June 4, 10:30–1:30

  • Working language: English

  • Participants (not exhaustive)
    • Annelise RILES, Professor, Cornell University, Clarke Program in East Asian Law and Culture (United States of America)
    • Gilles LHUILIER, Professor, South-Brittany University (France)
    • HASEGAWA Kō, Professor, Hokkaido University (Japan)
    • YU Xingzhong, Professor, Chinese University of Hong-Kong (China)
    • Isabelle GIRAUDOU, Researcher, MFJ UMIFRE 19 CNRS - MAEE (Japan)
    • KASAI Yasunori, Professor, University of Tokyo (Japan)
    • MATSUMOTO Emi, Professor, Niigata University (Japan)
    • KOMAMURA Keigo, Professor, Keio University (Japan)
    • KASHIWAGI Noboru, Professor, Chuo University (Japan)
    • UEDA Hiromi, Professor, Asia University (Japan)
    • Thomas BRISSON, Associate Professor, University of Tsukuba (Japan)

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

International Workshop:
Global Law and Global Legal Theory — Academic Knowledge in Question

[ 一般公開シンポジウム ]

使用言語:英語 (通訳なし)
日時: 2011年06月04日(土) 10:30 - 13:30
場所: 601会議室
  • Presentation, preparatory documents

  • Organizing Institution: French Research Institute on Contemporary Japan (Maison franco japonaise de Tokyo UMIFRE 19 CNRS - MAEE)
  • Co-organizing Institution: The Clarke Program in East Asian Law and Culture (Cornell University)
  • Support from: Institut Français (Fonds d’Alembert)
  • Collaboration: GLSN Global Legal Studies Network / Réseau Mondialisation du droit - (Fondation Maison des Sciences de l’Homme)

  • Schedule:
    • Friday, June 3, 9:00–12:00 and 14:00–18:00
    • Saturday, June 4, 10:30–1:30

  • Working language: English

  • Participants (not exhaustive)
    • Annelise RILES, Professor, Cornell University, Clarke Program in East Asian Law and Culture (United States of America)
    • Gilles LHUILIER, Professor, South-Brittany University (France)
    • HASEGAWA Kō, Professor, Hokkaido University (Japan)
    • YU Xingzhong, Professor, Chinese University of Hong-Kong (China)
    • Isabelle GIRAUDOU, Researcher, MFJ UMIFRE 19 CNRS - MAEE (Japan)
    • KASAI Yasunori, Professor, University of Tokyo (Japan)
    • MATSUMOTO Emi, Professor, Niigata University (Japan)
    • KOMAMURA Keigo, Professor, Keio University (Japan)
    • KASHIWAGI Noboru, Professor, Chuo University (Japan)
    • UEDA Hiromi, Professor, Asia University (Japan)
    • Thomas BRISSON, Associate Professor, University of Tsukuba (Japan)

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

日仏会館春秋講座

中国における市民社会の台頭

[ 一般公開シンポジウム ]

(同時通訳付き)
日時: 2011年06月11日(土) 14:00 - 17:30
場所: 1階ホール
  • 発表者:
    • ジャン=ピエール・カベスタン(フランス国立科学研究センター/香港浸會大学)
      「中国社会は市民的であるよりも自律的なのか? あるいはその反対か?」
      • 要旨:
        中国における市民社会の存在とその呼び名(共産党当局が認めた唯一の用語である「gonggong shehui 公共社会」に対して「gongmin shehui 公民社会」が使われる)については依然として議論が続いているが、ここ30年の間の中国社会の再生と自律化は認めざるを得ない。
        中国では経済改革や社会的・政治的変化のみならず、最近では空前の都市化とインターネットの普及に後押しされて、再生と自律化がある程度表面化している。村民選挙、民間経済の伸長、非政府組織の出現、アソシエーションや不動産所有者の登場、ミニブログやインターネット上のフォーラムの増加などがその例である。
        しかしながら、中国社会の自律化は民主主義国家が定義するような市民社会の出現を本当に促しているのだろうか。特に、その自律性には限界があるのではないだろうか。そう考えると重要なのは、自律化の伸展、その限界や曖昧さ、さらには現在中国で萌芽しつつある市民社会の流動的な輪郭について熟考することである。その力学はとりわけ、権利擁護の運動(weiquan yundong 維權運動)の苦難に満ちた道のりや労働争議の解決、ある種のNGOの活動、また中国におけるジャーナリストの活動の困難さなどを通して見えてくるだろう。
      • プロフィール:
        香港浸會大学政治学部教授・学部長。パリ政治学院(シアンスポ)アジアセンター客員研究員、フランス国立科学研究センター(CNRS)研究ディレクター。2003年から2007年までパリ第1大学比較法学UMR(研究混成ユニット)に所属。1998年から2003年にかけて香港の現代中国に関するフランス研究センターのディレクターを務め、同センターの研究誌 Perspectives chinoises および China Perspectives の編集主幹を務めた。
        L'administration chinoise après Mao, les réformes de Deng Xiaoping et leurs limites (Paris, Ed. du CNRS, 1992), Le système politique de la Chine populaire (Paris, PUF, coll. Thémis, 1994) など多くの著作があり、最近では La politique internationale de la Chine. Entre intégration et volonté de puissance (Paris, Presses de Sciences Po, 2010) を出版している。
        主要な研究テーマは中国における法改革および政治改革、中国の外交・安全保障政策、中台関係、台湾の政治システム。法学国家博士(1988年、パリ第1大学)であり、1979年にパリ第7大学で東洋語・東洋文化の修士号を取得(中国語)。
    • 園田茂人(東京大学)
      「市民社会の台頭は何をもたらしたか?」
      • 要旨:
        市民社会の台頭がどのような変化をもたらすことになるのか。中国の内外で、こうした問題意識で研究を進めている者は多い。 市民社会の台頭を「学歴が高い都市住民の増加」と操作的に定義することで、住民の都市への移動とその高学歴化がどのような変化をもたらしているかを検討すれば、実証データをもちいた分析が可能となる。
        報告者は1997年から継続的に天津で調査を実施してきたが、「学歴が高い都市住民の増加」は自己責任論の台頭と収入格差への鋭敏化という、二つの、一見すると矛盾した傾向を生み出していることがわかった。これをどう解釈したらよいのか。発表の際には、こうした点にも触れてみたい。
      • プロフィール: 1961年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程中退。東京大学文学部助手、中央大学文学部教授、早稲田大学大学院教授などを経て、2009年から東京大学大学院情報学環教授(東洋文化研究所兼務)。東京大学の文系大学院で最初の英語プログラム「アジア情報社会コース」のコース長を務める。専門は比較社会学、現代中国研究。
        主著に『中国人の心理と行動』(NHKブックス、2001)、『日本企業アジアへ』(有斐閣、2001)、『シリーズ現代中国経済8 経済発展と社会変動』(名古屋大学出版会、共著、2005)、『不平等国家 中国』(中公新書、2008)、『中国社会はどこへ行くか』(岩波書店、編、2008)、『叢書中国的問題群8 教育は不平等を克服できるか』(岩波書店、共著、2010)など多数。
    • 富坂聰(ジャーナリスト)
      「中国で起きる民意の台頭は西側との距離を縮められるのか?」
      • 要旨:
        中国の民主化を期待する声は日本でも大きい。だが、日本人が思い描く民主化された将来の中国の姿と、現実に生まれてくる中国の間には、実は大きなギャップあるのではないかと思われる。その理由はいくつかあるが、第一に中国における権力に対する認識の違い。第二に国家とのかかわりの希薄さと期待の欠如。さらに広く民意を吸い上げる組織やシステムの不在といった問題などがあげられる。中国政府が主張する「中国は中国の国情に合った歩度で進む」民主と現実に進行しつつある民主とは何が違うのか。
      • プロフィール:
        1964年、愛知県生まれ。ジャーナリスト。北京大学中文系中退。『週刊ポスト』、『週刊文春』記者を経て独立。1994年、第1回21世紀国際ノンフィクション大賞(現在の小学館ノンフィクション大賞)優秀作を『龍の「伝人」たち』で受賞。著書に『平成海防論』(新潮社)、『中国報道の「裏」を読め!』(講談社)、『中国の地下経済』(文春新書)など。
    • ブノワ・ヴェルマンデル(復旦大学)
      「中国的な市民社会?現代中国における個人、市民、国家」
      • 要旨:
        現代中国において本当に市民社会は存在するのだろうか。この問いをめぐっては中国の知識人の間でも白熱した議論が続いている。その立場は様々である。市民社会は確立されつつあり、その発展と形成において西欧および他の諸文化を特徴づける市民社会と同一のものであるという考えがある一方で、市民社会という概念の普遍性を認識しつつも中国がそこに至るまでにはまだ遠いとする評価もある。また、この概念が中国にあてはまるのかを疑問視する声もある。さらには、中国においてこの概念は有効であり、市民社会のひとつの形が輪郭を現しつつあるが、そこには「市民社会」の理解と定義を拡張するような特殊性があると考える人々もいる。本発表ではいくつかの社会機関とその戦略の研究を出発点として、議論の諸項を明確にし、今日において「個人」、「市民」、彼らが準拠するグループそして国家=党の構造のあいだの相互作用を特徴づけたい。
      • プロフィール:
        復旦大学(上海)哲学科客員教授・研究員。1996年から2009年にかけて台北利氏学社(Institut Ricci de Taipei)のディレクターを務める。ウェブマガジン eRenlai を主宰。主な研究テーマは、現代中国における宗教、少数民族イ族、グローバリゼーションにおける中国の位置。グローバリゼーションと中国の台頭のあいだの有機的関係に重点をおいた分析を行った(La Chine ou le temps retrouvé, les figures de la mondialisation et l'ascension chinoise, 2008)。中国名の魏明德(Wei Mingde)で中国および台湾でも著作を刊行し、フランス語あるいは英語から翻訳された作品もある。アーティストとしても笨篤(Bendu)の名前で中国画とカリグラフィーの作品を発表している。
        主要著作:
        Le Christ chinois, héritages et espérance (sous la direction de Benoît Vermander), Paris, Desclée de Brouwer, 1998.
        Les Mandariniers de la rivière Huai, le réveil religieux de la Chine, Paris, Desclée de Brouwer, 2002.
        Creeds, Rites and Videotapes, narrating religious experience in East Asia, Taipei, Taipei Ricci Institute, 2004 (sous la direction d'Elise Anne DeVido et Benoît Vermander).
        La Chine en quête de ses frontières, la confrontation Chine Taiwan, Paris, Presses de Sciences Po, 2005 (en collaboration avec Jean-Pierre Cabestan).
        Chine verte ou Chine brune, les défis de l'Etat-parti, Paris, Presses de Sciences Po, 2007.
        L'enclos à moutons, un village nuosu au sud-ouest de la Chine, Paris, Les Indes savantes, 2007.
        La Chine ou le temps retrouvé, les figures de la mondialisation et l'ascension chinoise, Louvain, Academia-Bruyant, 2008.
        Shamanism and Christianity: Religious Encounter among Indigenous Peoples of East Asia, Taipei, Taipei Ricci Institute, 2008 (sous la direction d'Olivier Lardinois et Benoît Vermander).
        L'Empire sans milieu, essai sur la 'sortie de la religion' en Chine, Paris, DDB, 2010.
        A taire et à planter, Paris, DDB, 2010.
  • 開会挨拶:マルク・アンベール(日仏会館研究センター UMIFRE 19 CNRS - MAEE)
  • 司会:坪井善明(早稲田大学)

  • 主催:公益財団法人日仏会館、日仏会館フランス事務所

関連データ:

» 2011-06-11_grand-débat.pdf (PDF版開催案内)

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

脱原発で共に楽しく生きる

[ 一般公開シンポジウム ]

使用言語:日本語
日時: 2011年06月16日(木) 18:30
場所: 明治学院大学(白金キャンパス)

『脱成長の道 — 分かち合いの社会を創る Reframing Society: Conviviality—Not Growth』(コモンズ,2011)出版記念討論会

  • 発表者:
    • マルク・アンベール(UMIFRE19)
    • 勝俣 誠(明治学院大学)
    • 大江正章(コモンズ)

  • 共催:明治学院大学国際平和研究所

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

原発関連のドキュメンタリー映画上映・講演と討論

[ 映画上演・講演・討論 ]

使用言語:日本語 (通訳なし)
日時: 2011年06月18日(土) 15:00 - 18:00
場所: 1階ホール
  • 15:00
    • 原発関連のドキュメンタリー映画上映
      NHKが国際共同制作に参加した「永遠のチェルノブイリ」(日本語版)を上映。 アラン・ド・アル監督。

  • 16:00
    • 講演「福島原発危機とフランスの反響」
      鎌田慧(ルポライター)+国末憲人(朝日新聞)

  • 17:30
    • 会場との討論
      司会進行:三浦信孝(中央大学)

  • 主催:公益財団法人日仏会館、日仏会館フランス事務所

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

抗老化医学の現在と将来的展望

[ 一般公開講演会 ]

使用言語:フランス語 (同時通訳付き)
日時: 2011年06月21日(火) 18:00
場所: 1階ホール
  • リュック・モンタニエ(ノーベル生理学・医学賞受賞者)
  • ジェラール・サラマ(産婦人科医・外科医)
  • 講師略歴

  • 講演会開催案内
  • 主催:在日フランス大使館科学技術部
  • 共催:日仏会館フランス事務所

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

極端な出来事の頻度について:
破局を明瞭に把握しつつ行動するための序論

[ 一般公開講演会 ]

使用言語:フランス語 (同時通訳付き)
日時: 2011年06月28日(火) 18:00
場所: 1階ホール
講演者: ジャン=ピエール・デュピュイ (スタンフォード大学)
  • 講演要旨:
    福島原発危機は深刻な原子力事故に関する統計を一変させた。これまでの標準では600年毎に一件の深刻な事故が起きるとされていたのが、原子力の非軍事的利用がなされるようになったこの約60年の間に、30年毎に一件の深刻な事故が発生するという数字に変化したのである。20世紀に人類が選択した発展の形態の存続が深刻な脅威に晒されているあらゆる分野において、このような状況が見受けられるようだ。その例が気候変動やグローバル化した金融資本主義の瓦解などである。極端なことが標準になる傾向が認められる。
    本講演ではこの本質的な転倒について以下の三つのケーススタディーに依拠しつつ考察したい。第一は環境危機と道徳的な運不運、第二は金融危機と予告された破局、第三は核戦争の不可避性および運命と事故の弁証法である。破局(catastrophe)を前にした人間についての一般理論を構築する試みとなるだろう。

  • 講師プロフィール:
    エコール・ポリテクニックおよび国立高等鉱業学校出身。エコール・ポリテクニックの社会・政治哲学名誉教授。現在はカリフォルニアのスタンフォード大学で哲学・文学および政治学の教授として教鞭を執る。技術アカデミー会員、鉱業会議(Conseil général des Mines)の名誉会員。フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)の倫理委員会委員長を務める。Fondation Imitatio (http://www.imitatio.org/) の研究ディレクター。
    最近の著作に The Mechanization of the Mind (Princeton University Press, 2000) ; Pour un catastrophisme éclairé (Seuil, 2002) ; Avions-nous oublié le mal ? Penser la politique après le 11 septembre (Bayard, 2002) ; La Panique (Les empêcheurs de penser en rond, 2003) ; Petite métaphysique des tsunamis (Seuil, 2005) ; Retour de Tchernobyl : Journal d'un homme en colère (Seuil, 2006) ; On the Origins of Cognitive Science (The MIT Press, 2009) ; La Marque du sacré (Carnets Nord, 2009) ; Dans l’œil du cyclone (Carnets Nord, 2009) などがある。また、Penser l'arme nucléaire (PUF) が近日刊行の予定。

関連データ:

» 2011-06-28_Dupuy.pdf (PDF版講演会開催案内)

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

日本経済と社会に関するランチセミナー

Evolution of Wine Market and Legal Problems in Japan

[ LS:招待者限定研究セミナー ]

使用言語:英語 (通訳なし)
日時: 2011年06月30日(木) 12:30 - 14:00
場所: 601会議室

  • 講演:
    • 蛯原健介(明治学院大学准教授)
  • 討論:
    • イザベル・ジロドゥ(フランス国立現代日本研究センター[UMIFRE 19 CNRS-MAEE])
  • 協力:在日フランス商工会議所
  • 申し込み・問い合わせ:mikasa@ [@の後に mfj.gr.jp を補ってください]

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

歴史記述の交差路:ジョレスとフランス革命

[ 一般公開講演会 ]

使用言語:フランス語 (通訳付き)
日時: 2011年06月30日(木) 18:00
場所: 601会議室
講演者: エリック・アヴォカ (京都大学)
  • 要旨:
    「フランス大革命史」(Histoire socialiste de la Révolution française)はフランス革命の歴史記述、フランスの政治史そして作者ジャン・ジョレスの人生において重要な句切りとなる書物である。執筆の過程においてジョレスは筋金入りの共和主義者から社会主義運動のカリスマ的指導者へと変身を遂げている。ドレフュス事件の最中に発表され、教育的かつ公民的な使命を帯びたこの書物はフランス社会主義のアイデンティティーを定義する一助となる。ここではフランス社会主義は共和政の系譜に結び付けられ、それを実現し、さらに伸展させる使命を託されているのである。一方でこの書物は歴史記述の二重の制度に属し、古典的なモデルに支配された文学と、第三共和政の大学機関によって認められたばかりの科学的プロトコールとの、唯一にして結果としては不安定な結合を体現している。世紀の狭間に生まれたこの書物は、知的教導権を求める政治家によって書かれた最後のフランス革命史であり、歴史家がその系譜に自らを位置付ける最初のフランス革命史である。 マルクス、ミシュレそしてプルタルコスの三重の影響を受けたこの作品の曖昧さと多音性(ポリフォニー)は上記のような特異な立場によるものである。背後にあるこの三者の偉大な影の交錯はまるで判じ物のようなテクストを形作っている。本講演ではそれを解読したい。

  • プロフィール:
    京都大学文学部准教授。高等師範学校(Ulm)修了。古典文学の高等教育教授資格(アグレガシオン)を持ち、フランス革命期の弁論家に関する論文で博士号を取得した。主要な研究テーマは弁論術およびその演劇との関係、フィクションおよび歴史記述におけるフランス革命の表象である。

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

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