- 講師プロフィール:
物理学者(理論家)、科学論学者(実験者)であり“科学評論家”。ニース大学の物理学科、哲学科およびコミュニケーション学科で教鞭を執り、現在は名誉教授。Seuil社の科学叢書の編集責任者であり、雑誌 Alliage (culture, science, technique) 編集長を務める。
主として量子理論や相対性理論に関する多くの学術論文や研究書のほか、著作に L’esprit de sel (science, culture, politique), Seuil, 1984 ; Mettre la science en culture, ANAIS, 1986 ; La pierre de touche (la science à l’épreuve...), Gallimard, 1996 ; Aux contraires (l’exercice de la pensée et la pratique de la science), Gallimard, 1996 ; Impasciences, Seuil, 2003 ; La science en mal de culture, Futuribles, 2004 ; La vitesse de l’ombre (Aux limites de la science), Seuil, 2006 ; De la matière, Seuil, 2006 などがある。
- 講演要旨:
科学が人類が生み出したもののなかでも(おそらくは唯一)、諸文化や諸言語そして個々の歴史を超えて普遍的なものであることは一般に認められている。本講演では様々な例をひきながら、単純な相対主義に陥ることなく、この見解が再検討に値するものであることを明らかにする。知の生産はあらゆる人間社会の特徴だが、その形式や役割は非常に多岐にわたるため、それらを一括してあるひとつの普遍的な科学に属するものと考えることは文化的多様性の豊かさと興味をまったく認めていないことになる。逆説的に今日では、グローバリゼーションによって現代科学の実践が地理的空間に統合されると同時に、歴史的な時において大きな変化を引き起こしている。
- 協力:東京日仏学院
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