2010年3月のイベント
[ 招待者限定研究セミナー ]
使用言語:
フランス語 (通訳なし)
日時: |
2010年03月12日(金) 13:00 - 15:00 |
場所: |
601会議室 |
講演者: |
ジャン=マリー・ブイスー (パリ政治学院(CERI)教授) |
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招待者限定研究セミナー。聴講希望者は、contact [+ @mfj.gr.jp] まで事前にお申し込み下さい。
ただし席数の都合によりご入場できない場合もあります。
- プロフィール:
ジャン=マリー・ブイスー:高等師範学校卒業、歴史の高等教育教授資格(アグレガシオン)取得、パリ政治学院(CERI)教授。欧州連合のEuropean Training Programme Japanの教育主任でもある
現代日本を専門とし、主に Fayard 社から多くの著作を出版している。
近著としては同社から出版された Quand les sumos apprennent à danser. La fin du modèle japonais(2003)および Le Japon contemporain(編著、2007)などがある。
日仏政治学協会の創設メンバーである。
2006年には日本のマンガの国際研究グループである Manga Networkを創設し、
2010年6月には Philippe Picquier 社から Le manga. Histoire et univers de la bande dessinée japonaise を出版予定である。
- 要旨:
最初にフランス語に完訳されたマンガは「アキラ」でフランスでは1990年に出版された。今日ではフランスにおける漫画(バンド・デシネ)市場の37%を日本のマンガが占めている。2009年には1億2700万部が売れ、あらたに翻訳されたマンガは1288タイトルにのぼる。このようにフランスはマンガの第一の輸出市場となり、日本語はフランスにおいて英語に次いで2番目に多く翻訳されている言語となった。さらにこの事実は、大衆文化の分野においてマンガが真剣な研究対象となることを示しているが、残念ながらフランスではこのような認識が浸透していない。
マンガ研究は多様な方向性を持ち得る。扱う研究分野(日本研究的観点、精神分析的観点、ジェンダー・スタディーズの観点など)も広く、記号学やイメージ研究に至るまで様々なアプローチが可能なほか、受容やマンガの歴史、さらには国際関係論(ソフトパワーの研究)なども含まれる。
本セミナーでは、以上のような異なったアプローチを示すとともに、報告者自身とそのグループの現在までの研究成果が報告される。
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* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。
[ 一般公開講演会とパネル・ディスカッション ]
(同時通訳付き)
日時: |
2010年03月14日(日) 14:00 - 17:00 |
場所: |
1階ホール |
- 講演:オリヴィエ・ブラン(歴史家/作家)
- 発表者:
- 岩本美砂子(三重大学)
- 太原孝英(目白大学)
- 高瀬智子(明治大学)
- 長谷川イザベル(上智大学名誉教授)
- 辻村みよ子(東北大学)
- 共催:東北大学グローバルCOE「グローバル時代の男女共同参画と多文化共生」/日仏女性研究学会
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* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。
日本経済と社会に関するランチセミナー
[ LS:招待者限定研究セミナー ]
使用言語:
英語 (通訳なし)
日時: |
2010年03月23日(火) 12:30 - 14:00 |
場所: |
601会議室 |
- 講演:
- 討論:
- イザベル・ジロドゥ(UMIFRE 19 CNRS-MAEE 日仏会館研究員)
- 協力:在日フランス商工会議所、在日フランス大使館経済部
- 申し込み・問い合わせ:mikasa@ [@の後に mfj.gr.jp を補ってください]
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* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。
[ 一般公開講演会 ]
使用言語:
フランス語 (同時通訳付き)
日時: |
2010年03月23日(火) 18:00 - 19:30 |
場所: |
1階ホール |
講演者: |
レジス・ドゥブレ (哲学者・知識人) |
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- 講師プロフィール:
高等師範学校卒業、1965年に哲学の高等教育教授資格(アグレガシオン)取得。共産主義学生同盟に加わったのち、キューバでチェ・ゲバラと出会いボリヴィアで行動を共にする。1967年に出版した Révolution dans la révolution が大きな反響を得る。逮捕され、4年間の投獄を経てチリに向かい、サルバドール・アジェンデおよびパブロ・ネルーダと出会い、アジェンデとのインタビューを出版した後1973年にフランスに帰国。
1981年から1985年にかけて当時のフランソワ・ミッテラン大統領の下で国際関係を担当。1984年から1985年には西太平洋評議会の会長に任命され、次いで国務院調査官に就任し、1992年に同職を辞任。1993年に「イメージの生と死:西洋における視線の歴史」と題する博士論文をパリ第1大学に提出する。メディア分析を専門とし、1996年に「カイエ・ド・メディオロジー」を創刊。1998年には国際哲学コレージュにおいて「技術と哲学」をテーマにしたプログラムとセミナーを共同主宰し、1998年から2002年にかけて国立高等情報科学図書館学校(ENSSIB)の学術評議委員会委員長を務めた。2002年には宗教学ヨーロッパ研究所創設を主導し、2004年まで同研究所の所長を務め、2005年以降は名誉院長に就任。2005年に Médium — transmettre pour innover(革新のための伝播)誌を創刊する。
著作は50あまりにのぼり、最近ではガリマール社から Dégagements (2010), Le moment fraternité (2009), Un candide en Terre Sainte (2008), フランス国立科学研究センター (CNRS) から Un mythe contemporain — le dialogue des civilisations (2007) が出版されている。
- 講演要旨:
神聖化されたものには本質的に囲いがあり、閉ざされた場所(「聖域、天国の門」)には本質的に超感覚的な指向対象があることは、語源学・考古学・人文地理学も証明するところであるが、そこから、境界とは集団が生き延びるための戦略であるという仮説を導くことができる。それはまた、生物の器官的な制約(皮膚、膜、外皮)を集団の組織化に反映させたものと言えるだろう。この構成的な内部/外部の関係には当然ながら多様なかたちがあり、今日認められる曖昧なものの隆盛(滑らかなものと液体、脱領土化されたもの、ノマド、海賊)と“壁”の蔓延との関係性や、ユビキタスな社会をめぐる言説と“場”の猛烈な巻き返しとの関係性を検討することを可能にする。境界線画定の拒否と境界の否定は、生と思考の空間を前例のないまでに閉塞させるのが常である。そのことはユートピアの逆転の歴史が証明している。最後に行き着くのは以下のよう問いであろう:境界についてのいかなる倫理学が必要なのか、あるいは、治癒できない傷をいかに治療するべきか?
- 協力:在日フランス大使館,東京日仏学院
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* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。
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